中山・阪神2週目のメインレースは、ともに距離変動がポイントとなるレースだった。
鳴尾記念の条件である「12月阪神・芝2000m」はマイルや1800mから距離延長で臨む馬が強いのだが、2・3着はまさにそういう馬。一方、朝日杯は距離短縮で出走する馬が強い傾向にあるが、これが今年はどんぴしゃにはまり、1〜4着まではすべて距離短縮での出走であった。しかも勝ち馬は今年はじめて可能になった「2000m特別→1600m朝日杯」というローテだったのだから念が入っている。
そもそも、距離替わりやコース替わりというのはおいしい馬券のポイントになりやすい。同距離や同コースでの競馬が続くと能力比較がしやすくなり、人気馬が来る→控除率の壁を越えられなくなる、という構図があるからだ。これの裏返しとして、距離変動馬・コース替わり馬の好走をうまくキャッチすれば、いい配当が手に入ることになる。
今週について言うなら、古馬のマイル戦である阪神牝馬Sが最も「距離変動に注目」のレースとなる。
ただ、阪神牝馬Sについては前述したような距離変動馬が「買う対象」ではなく、むしろ「前走もマイル戦」の馬がおすすめということになる。
11〜12月の阪神芝1600m古馬戦について調べてみると、前走もマイルの馬がベスト、1800mの馬はぼちぼち、2000m以上と1400m以下の馬はイマイチという結果が出る。
今年はエリザベス女王杯から流れてくる馬も上位人気に入りそうなので、その組を軽視し、前走1600m・前走1800mにこだわってみるのがいいのではないかと考えている。前走もマイルということでは、キャピタルSからくるエアトゥーレ、1800mではポンデローザが当面の対象になりそうだ。SS系種牡馬の回収率が良いコースでもあるので、ポンデローザ以外にもフジキセキ産駒のオースミコスモやミツワトップレディあたりを狙ってみたい。