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幻のガッツポース、その真相は!?小牧騎手一人ほろ酔いトーク(5)

  • 2012年07月31日(火) 18時00分
ひとりホロ酔いトーク最終回は、ユーザーからの質問&人生相談スペシャル! 競馬に関する質問はもちろん、人間関係に関するディープな相談にも、真摯に向き合ってくれました。「自分の経験から答えられることなら、どんな相談にも乗りますよ」という小牧騎手。まだまだアナタのお悩み、募集中です!

■腐らずに頑張っていれば、必ず見ていてくれる人はいる
──最初の質問は、「05年の朝日チャレンジCで、ガッツポーズをした真相を教えてください」というものです。ツルマルヨカニセで3着だったレースですね。

「勝った!」と思ったので

「勝った!」と思ったので

小牧 ああ、勝ったと思ったから。「どないしたん?」って、みんなに笑われたわ(笑)。抜けた! と思ったんやけどね。

──たしか、勝ったワンモアチャッターは最内で、小牧さんは外から伸びてきたんですよね?

小牧 そうそう、そうやねん。内と外で離れてたから、わからんかった。松岡君から急きょ乗り替わった、去年のローズSのときもそうやったわ(マイネイサベル2着)。余裕で勝ったと思って、馬の首をポンポンしとったんですわ。「小牧さん、何してんのかな?」って、みんな言うてたらしいわ(笑)。

──そのあたり、せっかちな面が出てしまうとか?

小牧 いや、どうかな。目がおかしいんかな(笑)。どっちも最後の勢いがすごかったからね。

──最近は少し慎重になったりしますか?

小牧 そんなことはないですよ。勝ったと思ったら、これからもやってしまうだろうね。なんせ、うれしいからね。でも、そのぶんガックリくるんやけど。ターフビジョンを見て、「あれ? オレ映ってないやん!」みたいな(笑)。その瞬間、やってしまった…とは思うんだけどね。

──では、これからも小牧さんの“やっちまった”シーンが見られるかもしれないと(笑)。続いて、「同じ小柄でも、ジョッキーに向いている体型、向いてない体型ってあるんですか?」という質問です。

小牧 あるでしょうね。僕はジョッキーのなかでもがっしりした体型なんでね。今はもう慣れたけど、若いころは減量がきつかったですわ。

──一説によると、腕が長いほうがいいとか、足が短いほうがいいとか…。

小牧 昔の人は、足が短いほうがいいって言うね。僕は関係ないと思うけど。

──小牧さんも十分細いと思うんですが、それでもガッシリされているほうなんですか?

小牧 うん。でも、足は細いよ。今度、裸でも撮りますか(笑)?

──ぜひぜひ(笑)。ホットヨガをしている姿も見てみたいです。

小牧 あ、一緒に行きましょか? 周りは主婦の方ばっかりやけどね(笑)。

──主婦に囲まれている小牧さんをぜひ見てみたいです(笑)。続いては、競馬の質問というより、ユーザーからの人生相談です。「18年間、勤めていた会社を辞め、このたび転職した40歳男です。人付き合いは決して下手なほうではないのですが、どうも新しい会社になじめません。環境を変えて頑張ってらっしゃる小牧さんですが、どうしたら新しい環境になじめるでしょうか?」という相談です。

小牧 環境云々より、やっぱり自分次第でしょう。一生懸命、与えられた仕事をやっていれば、たとえ結果が出なくても、周りが自然と認めてくれると思うけどね。下手に媚を売ったりするのは、逆効果やと思うわ。まずは自分自身、一生懸命やること。友達や仲間は、そのあとに付いてくると思うよ。

──小牧さんも、移籍当初は「居場所がない…」と思ったことがあったそうですね。

小牧 まぁ…、移籍当初はいろいろあったからね。僕の知らないところで「小牧は走る馬しか乗らんらしい」っていう噂がひとり歩きしてしまったり…。あのころは嫌やったなぁ。調教も乗る馬おらんし。レースは乗ってたけど。

ナ橋口先生の言葉が嬉しかった

橋口先生の言葉が嬉しかった

──心が折れそうになったこともありますか?

小牧 いや、それはない。どうしようかな、どうしようかな…って、いっつも思ってたけどね。嫁さんにずっと愚痴をこぼしてたわ。そういう時期を経て、ある日、橋口先生に呼ばれたんですわ。「どうしてるのかなって、ずっと気になってたんやけど」って、心配してくださっていて。噂もすべて、先生はわかってたんやね。自分の仕事を腐らずにやっていれば、必ず見ていてくれる人がいるっていうことやと思う。だから今は幸せですわ。

──改めて、橋口先生の器の大きさがわかるエピソードですね。続いても人生相談です。「僕はどうしても人間関係をうまく築けません。以前、対談で上村さんが“競馬界に小牧さんのことを悪く言う人はいない”とおっしゃってましたが、人間関係を円滑にする秘訣を教えてください」というものです。

小牧 やっぱり、相手の気持ちを読むことじゃないですか。僕はね、人を傷つけることは、絶対に言わない。でも、怒るときははっきり言うよ。あとは、つねに本音でぶつかることやね。人間関係を築くには、やっぱり建前ではなく、本音が必要でしょう。

──そうしていくうちに、自然に築かれていくというか。

小牧 うん。あとは僕自身、あんまり人を嫌いになることがないからね。嫌いな人はいないですよ。人はみんないいところがあるから、そういうところを探して、認めていくことが大事やと思うね。
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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