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皐月賞の超単純発想

  • 2014年04月15日(火) 12時00分


◆今回は本命党にも向く話の前走1着馬と前走1番人気馬

 いつもは隙あらば穴馬券を狙おうとしている私だが、今回は本命党にも向く話を書いてみたい。

 過去10年の皐月賞について見てみよう。前走着順別成績で見ると前走1着馬が[8-3-4-47]で当然ながら着度数では上位なのだが、複勝率で前走2〜4着馬を大きく突き放しているとは言えず、回収率も単勝こそ101%だが複勝は63%と平凡である。

 一方、前走人気順別成績で見ると、前走1番人気馬は[6-4-5-26]で、勝率・複勝率は前走1着馬より高い。回収率も単101%・複102%で僅かとはいえ両方プラスだ。

 この違いはどちらの理由から来ているのか? 前走人気薄で1着した馬がイマイチなのか、前走1番人気で負けた馬が人気落ちで巻き返しているのか?

 良い方のグループを掘り下げるという意味で、前走1番人気馬を前走着順別に見てみよう。前走1着馬は[6-2-3-13]で回収率は単172%・複125%。前走2着以下馬は[0-2-2-13]で複回収率は69%である。

 前走1番人気1着馬を買って儲かるなら話は早いが、ここでもう一段疑問が生じる。前走1番人気1着馬にも、皐月賞で人気になる馬とそうでない馬とがいる。それはどちらが良いのか? と。

 この疑問に対する答えは「どちら狙いでもいい」だ。ヴィクトリー(7番人気1着)やエイシンフラッシュ(11番人気3着)のように穴をあけた馬もいるが、皐月賞1〜3番人気限定でも[4-2-2-4]で単111%・複116%だ。このグループは09年にロジユニヴァースとリーチザクラウンが揃って飛んでおり、この例外的な年を除くとかなり堅い。

 今年登録している前走1番人気1着馬は、トゥザワールド、イスラボニータ、タガノグランパの3頭。本命党向き2頭と穴党向き1頭というところだろうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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