地方競馬に吠える!/斎藤修

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金沢古馬重賞の距離体系

2016年12月09日(金)18時00分

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◆伝統の古馬重賞のめまぐるしい距離変更

 今年も残り3週間ほどとなり、地方競馬では年末に向けて各地で1年を締めくくるレースが行われる。

 冬季休催のある金沢競馬は12月27日が開催最終日となるが、それを前に11日に行われるのが、古馬最高峰重賞のひとつ中日杯。枠順を見て、あれ?と思ったのは、距離が2000mになっていたこと。

 12月のこの時期に行われている中日杯は、長らく2300mで争われていたが、昨年1900mに距離短縮となり、そして今年が2000mとなった。

 その中日杯だけでなく、ここ何年か、金沢競馬では主要重賞の距離変更がたびたび行われているのが気になっていた。

 金沢競馬で伝統の“四大古馬重賞”と呼ばれているのが、6月の百万石賞、10月の白山大賞典(JpnIII)、11月の北國王冠、そして12月の中日杯だ。白山大賞典こそ今年が36回だが、それ以外の3レースはすべて50回以上の歴史を重ねている。また1997年から中央との交流となった白山大賞典こそ1着賞金は2100万円だが、それ以外は、いずれも金沢の地方重賞では最高賞金となる350万円(ほかに、牝馬の読売レディス杯と、白山大賞典トライアルのイヌワシ賞も同じ350万円)。

 ダートグレードの白山大賞典は、中央との交流になった年に2600mから2100mに変更されて以降、距離の変更はないが、中日杯のほかにも、2300mで行われてきた百万石賞が今年から2100mとなり、北國王冠は(近年では)2013年だけ2300mに変更され、2014年からは2600mに戻っている。

 金沢競馬場は4つのコーナーすべてにスタート地点としてのポケットがあり、1周1200mの地方競馬としてはめずらしく、さまざまなヴァリエーションの距離設定が可能となっている。それにしてもここ3年ほどでの、伝統の古馬重賞のめまぐるしい距離変更は何なのだろう。

 1年を締めくくる中日杯には、さまざまな距離適性の馬が出走してほしいということでの距離短縮はわからないでもないが、それにしても1900mとなったのは昨年だけで、今年が2000m。

 時代の流れとともに競馬も変化しているので、距離やレース体系が変わることもあるが、伝統を重ねた重賞でコロコロと距離を変えてしまうのでは、関係者にもファンにもわかりにくい。どんな意図があってのたびたびの距離変更なのか、機会があればその理由を聞いてみたい。
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コラムニストプロフィール

斎藤修
斎藤修
1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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