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「気持ちが強すぎた」騎乗停止処分を受けたレースを振り返る

  • 2017年06月27日(火) 18時01分
小牧太

今回の『太論』は騎乗停止になったレースを反省の弁とともに、その瞬間を振り返ります


6月17日、ロードアルペジオに騎乗した阪神7Rの直線で斜行、開催4日間の騎乗停止処分を受けた小牧騎手。勝負どころで3頭に被害が及びましたが、誰もケガをせずに済んだのは不幸中の幸いでした。「気持ちが強すぎた」と、反省しきりの小牧騎手。今回は反省の弁とともに、その瞬間を振り返ります。
(取材・文/不破由妃子)


勝ちたいという意志を捨て切れんかったね

──6月17日・阪神7R(3歳上500万下・ロードアルペジオ1着)で、残念ながら開催4日間の騎乗停止に。レースぶりからして、相当手応えが良かったんだろうなと思って見ていましたが。

小牧 すごい脚でしたわ。あの脚がなければ、馬のあいだを割ろうとは思わんからね。脚がなければ、あそこで詰まって終わりやわ。

──そうですよね。割っていこうと思った瞬間、内の馬が2頭、微妙に外に流れてきて。

小牧 うん。僕もあいだを狙っていたし、馬自身も脚があるもんやから、斜めに入ってしまったよね。

──小牧さんの誘導があったにしろ、馬自身も進路を探していたと。

小牧 そうそう。進路を探していたというか、スピードに乗ったところやったから、馬がいない斜め前に首を入れてね。何度もVTRを見返したけど、前の2頭が出てきたのと僕が突っ込んでいったのがほぼ同時やった。

──すぐに左を確認されていましたが、瞬間的に「これはマズイ!」と。

小牧 すぐ隣にいたからね。あ〜、やってしまったと思ったけど、そこからも必死やったわ。あとからパトロールを見て知ったけど、幸くんがかなり引っ張ることになってしまってね…。位置関係からして見えんかったから、あんなに酷いことになっていたとは思っていなかった。勝ちたいという意志を捨て切れんかったね。気持ちが強すぎた。反省してます。

──裁決室ではどんなやり取りを?

小牧 僕はもう、「前の馬が斜めにきて…」と、状況をそのまま説明しただけです。それしか言わんかった。裁決としては、「でもまぁ間隔があるからね」ということで。僕もダメやろな…と思っていたから、「あとは判断にお任せします」と。ひょっとしたら、2日で済むかな…とも思ったけど、やっぱり4日もらってしまったね。僕が悪いから仕方ない。

──ロードアルペジオは、確か前走も最後方からすごい脚を使った馬ですよね(5月28日・京都6R・4歳上500万下3着)。

小牧 そうそう。前走も似たようなレースで。前走も、詰まったことで最後の脚が使えたんやなぁと思ったから、今回もあえて内に入ったんやけどね。わざと詰まるような、ギリギリのレースをしたというか。

──今回も、抜けてくるときの脚は強烈でしたね。

小牧 うん、すごかった。普通だったら、届かない位置やったもんね。あの馬、やっぱり走るわ。ただ、外を回って同じだけの脚が使えるかとなると、そこはやってみなわからんけど。ただ、タメるとものすごい脚を使うのは間違いない。

──スムーズに抜けてこられたら、小牧さんの真骨頂のようなレースだったんですけどね。脚があると、どうにかして抜けてこようとしてしまうのがジョッキーの性で。それにしても、どなたもケガをすることがなかったのが何よりです。

小牧 ホンマやね。勝ちたいばかりに迷惑を掛けてしまった。気を付けなアカンね。

小牧太

勝ちたいばかりに迷惑を掛けてしまった。気を付けなアカンね


──レース後、笹田先生とはどんなお話を?

小牧 「やっぱり走るなぁ」っていう話をしてね。騎乗停止に関しては…、「まぁ、ゆっくりしたら」って(苦笑)。

──今年はトレーニングに力を入れてらっしゃって、でもやりすぎると疲労が残るからとセーブしていましたが、騎乗停止期間中は思い切りできますね。

小牧 そうやね。昨日もさっそくトレーニングに行ってきました。いつもは週に1回やけど、今週は土曜日も行くつもり。反省も込めて、この期間を無駄にせんようにしたいね。
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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