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秋のGI戦線に向けて重要な京都大賞典

  • 2017年10月06日(金) 18時00分


◆今後のGIで馬券になる存在に育ってほしい

 毎日王冠、京都大賞典と重要なGII戦が行われる今週。ビッグネームは毎日王冠のほうに集まった感があるが、ここでは京都大賞典の出走各馬についてコメントしていきたい。

 人気はシュヴァルグランだろうか。京都コースとの相性が悪くないのに最近は天皇賞春でしか京都を使われていなかった同馬。買う側からしてみれば絶好のタイミングであり、あとはオッズがどの程度かというところだろう。宝塚記念と違ってここは他の誰かがレースを引っ張ってくれるだろうし、好位にいられさえすれば大敗は無い。

 ミッキーロケットは日経新春杯勝ちもあり、京都は歓迎のクチ。京都記念の負け方を考えると、ここはある程度位置を取ってくるだろうし、そのほうが結果にも繋がると思う。若さが魅力で、ここを足場にGIで馬券になる存在へ育ってほしいところ。

 サウンズオブアースの扱いが悩みどころ。前走はドバイ帰りにしてはよく走ったと思うが、勝ちきれない馬で今回は上位人気。ここはこの馬で勝負するというより、押さえ程度にしておき、後のGIで複穴として取り上げるのがよいのではと思う。

 スマートレイアーは馬券のポイントになりそうな馬。条件を問わず内容が安定しているうえに京都もよく走っている。加えて武豊騎手はこのコースとの相性が抜群に良い。この馬と何かを組ませての軸2頭マルチか、2頭を1,2着・1,3着で買うような形はおすすめだ。

 このあとの馬たちは意見が分れるところだろう。トーセンバジルはこのメンバーで追い込みきれるか微妙なところ。フェイムゲームはルメール頼み(ルメールもコース成績が良い)というところで、これも展開に注文がつく。カレンミロティックは久々によるフィジカル面の問題より、競走意欲が無くなっていることが問題。メルボルンカップのときも肉体的な状態としては悪くなかったが、レースでは一切スイッチが入らなかった。京都コースだけは走る可能性があるが、それをアテにして馬券を買えるかというと微妙だ。

 それらよりはマキシマムドパリを複穴として検討したい。内回り外回りを問わず京都ではまずまず走っているし、このレースのGII組、GIII組とならそう差は無いように見える。ただあくまで複穴の範疇ではある。

 あともう1頭挙げるならば1走おきに走っているハッピーモーメント。ただキレ味に欠けるタイプだけに、上がりの速さを要求される展開だとかなり苦しい。持続力型の競馬になった場合に限り、掲示板以上の好走がありうる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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