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若さに注目したくなるアルゼンチン共和国杯

  • 2017年11月03日(金) 18時00分


◆4歳馬の強いレースだが今年は不在

 アルゼンチン共和国杯はハンデ戦といっても荒れやすいわけではない。つい考えてしまうのが「軽いハンデを利して格下の馬が好走する」という形だが、もはや前走1000万条件組くらいでないと過小評価になることはなく、今回は同組不在。むしろGI組や斤量を背負う組のほうが買いやすいレースだ。

 4歳馬の強いレースだが今年は4歳不在。となると若さで3歳馬に注目したくなる。ダービー2着馬スワーヴリチャードは唯一の前走GI組ということもあり、当然重視が必要だ。ただ過去の例だと3歳馬は意外と勝ちきれないので、アタマ付けとは決め打たずに惜敗パターンも想定したい。

 セダブリランテスは3戦3勝ということで期待したくなるが、まずは距離の克服が必要。ラジオNIKKEI賞も54キロでの勝利だったので、人気が先行しすぎることにならないかオッズに注目したい。

 アルバートは今回トップハンデ。前走から斤量が増える形もトップハンデもこのレースとしては良いパターンなのだが、さすがに背負いすぎのようにも思える。差し馬の届きやすい流れでないと厳しいかもしれないので、例えばセダブリランテスとの組み合わせなどは買いづらく、セットにするならスワーヴリチャードのほうかと思う。

 プレストウィックは前走から斤量増となる馬の中では最も前走内容が良い。安定して走る馬なので、展開と他の有力馬の動向次第では十分馬券圏内に届いてきそうだ。

 ソールインパクトはこのレースで人気になりやすい、前走条件戦組かつ軽ハンデ馬。ただこのパターンで上位人気になると既に妙味はない。軸というよりは、一応押さえておくというイメージ。

 デニムアンドルビーカレンミロティックといった前走内容がそこまで良くないベテラン勢もそれなりにシルシがつきそうなのが今年の顔ぶれ。ただ馬券圏内があるかというと正直難しいように思う。カレンミロティックのほうは筆者もよく知る立場なので走ってほしいという気持ちはあるが、走るなら京都コースなのではと思う。東京は2015年の秋を考えると強気にはなれない。

 それよりはハッピーモーメントのほうが、春に同コースの目黒記念を好走しているという強みがある。その後の2戦は大敗だが、この馬は東京コースで結果が出ている。複穴として狙うならこの馬だろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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