スマートフォン版へ

今年のフローラSはどちらのパターンになるか?

  • 2018年04月21日(土) 12時00分


◆スローペースになることは多いが…

 ここ一番で果敢なレースを見せてくれれば敗れても納得できる。桜花賞のラッキーライラックの石橋脩騎手は、最内枠を懸念されたが正攻法で3番手から直線で一旦は先頭に立っていたし、皐月賞は、レース初騎乗の国分恭騎手が臆することなく逃げ、これに大野、田辺の若手の両騎手が追い掛け速いペースになり、他馬を大きく引き離してレースを面白くしていた。

 エポカドーロの戸崎騎手は、前向きの気性をなだめて離れた4番手に位置し、やや重の馬場で有力馬が伸びを欠く中、自分のペースを守って、これが勝因になっていた。桜花賞馬のアーモンドアイは別格の強さだったが、ダービー戦線はまだ分からない。ダノンプレミアムが復帰するかが大きなカギで、府中の長い直線を頭に入れて考えるのが楽しみだ。それにしても、この春のクラシックは、ロードカナロアにオルフェーヴルと新種牡馬の産駒が目立っている。この勢いが、オークス、ダービーでも見られるかどうか。
 
 さて、フローラSだが、桜花賞から中一週、こちらはオークスをめざす全くの別路線。大半が1,2着に入ることを目標にしている。従って、だいたいがスローペースになっている。去年のモズカッチャンは、千米61秒5の流れの中7番手の内につけ、いい瞬発力を発揮して勝ち、2年前のチェッキーノは大外の18番枠だったが、59秒7の平均ペースになり、中団で折り合いをつけスタミナのあるところを見せて勝っていた。アネモネSを勝ちながら、疲れがあって桜花賞をやめて立て直した効果があった。

 15年は、62秒6のスローペースで、好スタートから2番手にいたシングウィズジョイが、ゆっくり先頭に立って勝ち、14年は、60秒7のスローの中、後方の内で人気どころを見ていたサングレアルが一頭ちがう脚を使って勝っていた。

 そして、13年に1番人気で勝ったデニムアンドルビーは、63秒1のスローでありながら最後方でじっくり前を見据え、4角で射程圏に進出していた。後半にいい脚があるものは、ペースに関係なく自分の競馬に徹している。一瞬の脚を武器とするものは、ある程度の位置につけたいので枠順が問題になる。今年はどちらのパターンになるのか。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング