スマートフォン版へ

ついに騎手からコロナ感染者が…

  • 2020年08月29日(土) 12時00分

コロナ禍でも馬券が売れるのはなぜ?


 とうとう船橋競馬の騎手から新型コロナウイルス感染者が出てしまいました。その影響で川崎と船橋の開催が中止に。残念なことですが、感染拡大を最小限に食い止めるにはやむを得ないと受け止めるしかありません。

 とはいえ、よくぞここまで1人の感染者も出さずに競馬を続けてこられたものです。ほかのプロスポーツ選手や芸能人、アナウンサーなどなど、有名な人たちが何人も感染していますからね。

 ウイルスは相手を選びません。どんなに気をつけていても、感染してしまう可能性はほとんどの人にあるわけです。日本の競馬が“何事もなく”続けてこられたのは奇跡的。これ以上の感染者が出ないよう祈るばかりですが、祈りが通じるかどうかは“神のみぞ知る”、いや、“神様でもわからない”ことでしょう。

 それにしても、もしこのウイルスの大流行が、馬券売上が低迷し多くの競馬場が存続の危機に瀕していた時に発生していたら…。それは、今とは比べものにならないくらいの脅威になっていたでしょうね。競馬場や場外発売所に行かなくても馬券が買える時代になっていて、つくづくよかったと思います。

 そこでふと疑問が生じました。なんでこんなに馬券が売れるのでしょう?

 競馬がおもしろいから?そう思って馬券を買うようになった新しいファンが増えたから?

 どちらも主催者にとってみればありがたいことです。でも今、各主催者が積極的に競馬の魅力をアピールしているとは思えません。みんなわりと静かにしていて、むしろこの状況を耐え忍んでいるようでもあります。

 なのに馬券が売れるのなら、今まで手を替え品を替え、競馬をPRしてきた“涙ぐましい”取り組みは何だったんだ?とも思うのです。

 そこで、こんな仮説を立ててみました。ひょっとしたら、お金を使うところが減ってしまった分、馬券にお金が向けられているのではないか?ということです。

 コロナの感染を恐れて、旅行や帰省、外食を控えている方は多いでしょう。さらに、在宅勤務が多くなれば、通勤に必要なスーツなどの“外出着”も買わなくていいはず。お金の使いどころは確実に減っていますよね?

 それが、そっくりそのまま、とまでは言いませんが、かなり競馬に注入されているんじゃないでしょうか?

「きょうは馬券が当たったから、みんなで飲みに行こう!」なんていうことはほとんどなくなっちゃったでしょう?「馬券で儲けたので、前から欲しかった“アレ”を買っちゃおう!」と考えても、払戻金は銀行口座の中にあるので、それを引き出す前に「今はまだいいか」とか、「もうちょっと儲けてからにしよう」とか、思いとどまっちゃったりして…。

 そんなこんなも、馬券が売れている要因になっているかもしれないと思うんですけど。これって、的外れな仮説ですかねぇ?

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング