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新潟記念は馬齢や馬格が明暗を分けそう

  • 2021年09月04日(土) 19時00分
 前回8月29日のWIN5は81万5350円の配当で決着。極端に安い金額ではありませんし、単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は約64万円でしたから、少点数で的中させた方にとっては妙味ある配当だったと思います。

 そもそも、前回8月29日の優勝馬5頭はいずれも単勝3番人気以内。超人気薄が波乱を演出したわけではありません。なお、単勝4番人気以下の馬が0勝に終わった回のうち、前回8月29日よりも払戻金額が高かったのは2014年の7月20日(95万710円)だけ。非常に珍しい形の決着だったと言えるでしょう。

 ポイントはやはり1レース目の苫小牧特別(札幌10R)。単勝オッズ1.2倍(1番人気)の圧倒的な支持を集めていたエマージングロールが8着に敗れ、単勝オッズ7.9倍(2番人気)にとどまっていたショウリノカンパイが優勝を果たしました。1レース目ということもあり、エマージングロールの一頭勝負を敢行していたプレイヤーが多かったようです。

 ちなみに、私が「1点予想」で推奨していたのはショウリノカンパイ。エマージングロールについては「脚質が現在の馬場に合っていない」と指摘できましたし、多少なりともお役に立てたのではないでしょうか。

 明日9月5日のWIN5は総出走頭数が68頭、総組み合わせ数が40万8000通り(土曜12時現在)。前回と同様に出走頭数の差が大きいので、買い目のバランスを意識しながら予想を進めていくべきだと思います。

【2021年09月05日発売分の1点予想】

小倉10R 5.ミステリオーソ
新潟10R 14.ゴールドレガシー
札幌11R 4.アイスバブル
小倉11R 2.ソリッドグロウ
新潟11R 2.ザダル

【1レース目 西日本スポーツ杯(小倉10R)】

 今年の4回小倉ダ1700m、かつ2勝クラス以上のレース(9月4日終了時点)は、前走ダ1700m以下のレースだった馬が中心。「前走の条件が平地競走、かつ前走の距離が1700m超だった馬」は[0-0-1-19]とあまり上位に食い込めていません。ヴァーダイト・メイショウダジン・ダンツエリーゼらは扱いに注意したいところです。

 狙ってみたいのはシホノレジーナ・タイガーサイレンス・ミステリオーソあたり。休養明け2戦目のミステリオーソは特に高く評価すべきでしょう。

【2レース目 両津湾特別(新潟10R)】

 今年の4回新潟ダ1800m、かつ2勝クラス以上のレース(9月4日終了時点)は、前走で出走メンバー中上位の上がり3ハロンタイムをマークしていた馬が優勢。「前走の条件がJRAのレース、かつ前走の上がり3ハロンタイム順位が6位以下だった馬」は[0-0-0-25]と苦戦していました。シアトルテソーロ・フィアレスハート・アヴァニイらは強調できません。

 インナーアリュール・アルベニスあたりも面白い存在ですが、注目はやはり3歳のゴールドレガシー。無理に逆らう必要はないと思います。

【3レース目 丹頂S(札幌11R)】

 年明け以降の戦績を素直に評価したい一戦。「“同年、かつJRAのレース”において3着以内となった経験のない馬」は2015年以降[0-0-2-34]です。ゴースト・トーセンカンビーナ・ボスジラらは過信禁物と見るべきでしょう。

 この傾向から強調できるのはタイセイトレイル・アイスバブル・カウディーリョあたり。この距離が合いそうなアイスバブルは侮れません。

【4レース目 小倉2歳S(小倉11R)】

 内寄りの枠に入ったレースを勝ち上がってきた馬は割り引きが必要。「前走の枠番が1〜4枠だった馬」は2016年以降[2-1-0-25]ですし、3着以内となった3頭はいずれも前走の着順が1着、かつ前走の2位入線馬とのタイム差が0.7秒以上でした。インプロバイザーらは評価を下げるべきだと思います。

 また「前走の上がり3ハロンタイム順位が3位以下、かつ父がロードカナロア以外の種牡馬だった馬」は2016年以降[0-0-0-24]と3着以内なし。スリーパーダらも扱いに注意した方が良さそうです。

 今年はソリッドグロウ・ショウナンマッハ・デュガ・ナムラクレアあたりが楽しみ。ソリッドグロウはコース替わりもプラスに働くんじゃないでしょうか。

【5レース目 新潟記念(新潟11R)】

 末脚がポイント。「前走の上がり3ハロンタイム順位が6位以下、かつ前走の条件がGI以外だった馬」は2016年以降[0-0-0-26]と上位に食い込めていません。

 さらに「馬齢が6歳以上の馬」は2016年以降[0-0-2-40]、「前走の馬体重が470kg未満だった馬」は2016年以降[0-0-1-26]。トーセンスーリヤをはじめとする高齢馬や、馬格がない馬も過信禁物だと思います。

 不安要素が少ないのはザダル・リアアメリア・パルティアーモ・ラーゴム・ラインベックあたり。前走が好内容だったザダルはしっかり押さえておきたいところです。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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