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天皇賞(秋)は前走で先行していた馬が不振

  • 2021年10月30日(土) 19時00分
 前回10月24日のWIN5は167万7980円の配当で決着。1レース目の甲斐路S(東京10R)を単勝オッズ13.0倍(3番人気)のトラストケンシンが、5レース目の菊花賞(阪神11R)を単勝オッズ8.0倍(4番人気)のタイトルホルダーが制したこともあり、やや高めの払戻金額となりました。

 なお、単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は約120万円。実際の配当は約4割増しだったので、的中させた方にとっては妙味ある決着だったと言えそうです。

 ちなみに、1レース目の甲斐路S(東京10R)が終了した時点では、764万6828票から32万5072票まで残り票数が減っています。これはつまり、WIN5におけるトラストケンシンの支持率が約4.3%どまりだったということ。単勝支持率は約6.2%でしたから、実際の配当が理論値を大きく上回った最大の要因はこのレースと見て良いでしょう。最初の関門ということもあり、注目を集めていたシュヴァリエローズ(6着)やバジオウ(4着)に絞ってしまったプレイヤーが多かったのかもしれません。

 明日10月31日のWIN5は総出走頭数が81頭、総組み合わせ数が110万5920通り(土曜12時現在)。出走取消等がなければ総組み合わせ数は歴代21位タイで、今年5度目の百万通り超えとなる見込みです。


【2021年10月31日発売分の1点予想】

阪神10R 8.スマッシングハーツ
東京10R 8.ストームガスト
新潟11R 14.ジュニパーベリー
阪神11R 11.アドマイヤビルゴ
東京11R 9.グランアレグリア


【1レース目 オータムリーフS(阪神10R)】

 ほぼ同じ条件で施行された2020年のオータムリーフSは、前走好走馬が上位を占める結果に。1〜3着となった3頭はいずれも前走の着順が2着以下だったものの、前走の1位入線馬とのタイム差は0.5秒以内でした。エアアルマス・スマートダンディー・アヴァンティストらは扱いに注意すべきだと思います。

 面白そうなのはロイヤルパールス・ショーム・スマッシングハーツあたり。コース替わりもプラスに働きそうなスマッシングハーツはしっかり押さえておくべきでしょう。


【2レース目 秋嶺S(東京10R)】

 今年の4回東京ダ1300m(10月30日終了時点)は、内外極端な枠に入った馬が不振。「枠番が7〜8枠の馬」は[0-0-0-15]ですし、「枠番が1〜3枠の馬」も[0-1-2-19]と勝ち切れていません。エアコンヴィーナ・オヌシナニモノらは割り引きが必要です。

 先行有利な流れが予想されるメンバー構成なので、ダノングリスター・ストームガスト・グロワールシチー・メイショウヒバリあたりは相応に高く評価したいところ。ストームガストは休養明け2戦目である点も強調できます。


【3レース目 ルミエールAD(新潟11R)】

 コース適性が最大のポイント。「“前年以降、かつ新潟芝1000m直、かつ2勝クラス以上のレース”において3着以内となった経験のない馬」は2017年以降[0-1-0-33]と苦戦していました。

 また「枠番が1〜3枠の馬」は2017年以降[0-0-1-23]、「調教師の所属が栗東の馬」は2017年以降[0-0-1-28]。内寄りの枠に入った馬や“関西馬”はあまり信頼できないと見るべきでしょう。

 今年は、これらの条件をクリアしているライオンボス・ヒロイックアゲン・ジュニパーベリー・サクセスハーモニーあたりや、好枠を引いたマウンテンムスメ・タマモメイトウが有力。前走が好内容だったジュニパーベリーは特に楽しみです。

【4レース目 カシオペアS(阪神11R)】

 基本的に前走好走馬が強いレース。「前走の着順が2着以内だった馬」は2011年以降[5-4-2-6]ですから、アドマイヤビルゴは軽視できません。

 なお「前走の着順が3着以下、かつ出走数が22戦以上の馬」は2011年以降[0-1-4-74]。ウインイクシードらはやや評価を下げ、ファルコニア・レッドガラン・ヴァルコス・エアロロノアあたりの中から対抗格を選ぶべきだと思います。

【5レース目 天皇賞(秋)(東京11R)】

 実績馬が優勢。「“JRA、かつGIのレース”において“着順が1着、もしくは1位入線馬とのタイム差が0.1秒以内”となった経験のない馬」は2017年以降[0-0-0-22]なので、ポタジェらは評価を下げるべきでしょう。

 あとは積極的な競馬をしたばかりの馬も過信禁物。「前走の条件が国内、かつ前走の4コーナー通過順が5番手以内だった馬」は2017年以降[1-0-3-24]と安定感を欠いていました。前走の上がり3ハロンタイム順位が1位だったワールドプレミアはともかく、早めに仕掛けて伸びきれなかったコントレイルやカレンブーケドールは割り引きが必要です。

 ちなみに「馬齢が6歳以上の馬」は2017年以降[0-0-0-16]、「前走の馬体重が480kg未満だった馬」は2017年以降[0-0-2-14]、「馬番が11〜18番の馬」は2017年以降[0-0-0-19]。それぞれあまり強調できません。

 注目はやはりエフフォーリア・グランアレグリアの2頭。実績ある東京なら、グランアレグリアはこの距離でも素直に信頼して良いと思います。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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