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チャンピオンズCは臨戦過程などを素直に評価したい

  • 2021年12月04日(土) 19時00分
 前回11月28日のWIN5は17万1270円の配当で決着。優勝馬5頭はいずれも単勝オッズ6倍未満、単勝3番人気以内で、5レース目のジャパンC(東京12R)を制したコントレイルに至っては単勝オッズ1.6倍(1番人気)と断然の人気を集めていました。WIN5にしてはかなり低めの払戻金額ですが、妙味ある配当だと感じた方もそれなりにいらっしゃると思います。

 実際、単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は約13万円。実際の払戻金額はおよそ2割増しだったのです。上位人気の馬ばかり選んだ組番は、たいてい過剰に売れてしまうもの。なかなか珍しい決着と言えるでしょう。

 WIN5の場合、5レースすべてで3頭ずつ選ぶと点数は243点、2頭ずつまで絞ると32点。前回くらい妙味ある配当をコンスタントに的中させることができるならば、人気サイドを狙った買い方で勝つのも、決して不可能ではないのかもしれません。もちろん積極的には推奨できないのですが、一度そういった切り口の馬券作戦を考えてみるのも面白そう。ヒマな時に検討したいと思います。

 明日12月5日のWIN5は総出走頭数が69頭、総組み合わせ数が42万5984通り(土曜12時現在)。3〜5レース目が“フルゲート”の16頭立てとなった一方、2レース目の逆瀬川S(阪神10R)は出走頭数がわずか8頭にとどまりました。

【2021年12月05日発売分の1点予想】
中京10R 7.テンバガー
阪神10R 3.ギャラントウォリア
中山11R 2.エーポス
中京11R 13.チュウワウィザード
阪神11R 3.ケイアイターコイズ

【1レース目 中京日経賞(中京10R)】

 昨年の3回中京芝1600m、かつ3歳以上のレースは、先行力の高い馬が優勢。「前走の4コーナー通過順が5番手以下だった馬」は[0-0-2-16]と勝ち切れていません。ジャスティンカフェらは評価を下げるべきでしょう

 チャンスがありそうなのはジュリアバローズ・ジオフロント・テンバガー・レッドライデン・サマートゥリストあたり。実績上位のテンバガーは素直に押さえておきたいところです。

【2レース目 逆瀬川S(阪神10R)】

 末脚を活かしたいタイプは過信禁物。「前走の上がり3ハロンタイム順位が3位以内だった馬」は2017年以降[0-0-1-13]と期待を裏切りがちでした。ヴァリアメンテらは扱いに注意すべきだと思います。

 メイケイハリアー・ルヴァン・シンボ・スーパーフェザーあたりも侮れませんが、やはり中心視したいのはギャラントウォリア。特に不安要素が見当たりません。

【3レース目 ラピスラズリS(中山11R)】

 実績馬を重視した方が良さそう。「“前年以降、かつJRA、かつオープンクラスのレース”において1着となった経験がない、かつ出走数が20戦以上の馬」は2016年以降[1-1-0-31]なので、アスタールビー・ルッジェーロらは割り引きが必要です。

 さらに「前走の着順が2着以下、かつ前走の1位入線馬とのタイム差が0.7秒以上、かつ前走のレースが京阪杯以外だった馬」は2016年以降[0-0-0-25]。大敗直後の馬も評価を下げるべきでしょう。

 狙ってみたいのはエーポス・ダイメイフジ・タマモメイトウ・マリアズハートあたり。エーポスはコース替わりもプラスに働くと思います。

【4レース目 チャンピオンズC(中京11R)】

 既にフェブラリーSやチャンピオンズCで善戦したことのある馬が中心。「“JRA、かつダ、かつGIのレース”において4着以内となった経験がない、かつ出走数が10戦以上の馬」は2014年以降[0-4-1-51]と安定感を欠いていました。テーオーケインズらはあまり強調できません。

 また「前走の着順が4着以下、かつ生産者がノーザンファーム以外の馬」は2014年以降[1-0-3-40]、「前走の条件がJRA、かつ前走の4コーナー通過順が3番手以下だった馬」は2014年以降[0-2-1-49]。基本的に前走好走馬や地方のダートグレード競走を経由してきた馬が強いレースなので、インティ・カフェファラオあたりも過信禁物です。

 これらの条件を綺麗にクリアしているのはソダシ・サンライズノヴァ・チュウワウィザードの3頭。昨年の優勝馬でもあるチュウワウィザードは特に高く評価すべきでしょう。

【5レース目 ギャラクシーS(阪神11R)】

 前走のパフォーマンスを素直に評価したいレース。「前走の着順が6着以下、かつ“同年、かつJRA、かつ阪神ダ1400m、かつオープンクラスのレース”において1着となった経験がない馬」は2017年以降[0-0-0-36]と苦戦していました。なお「出走数が26戦以上の馬」も2017年以降[1-1-0-25]といまひとつ。バティスティーニ・ジュランビル・コパノマーキュリー・タガノビューティーなど、今年は出走馬の大半がこれらの条件に引っ掛かっています。

 注目はメイショウウズマサ・ケイアイターコイズの2頭。いずれも前走が好内容でしたし、展開に恵まれる可能性が高そうです。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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