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【秋華賞予想】強敵ぞろいのオークス組だが紫苑Sの惜敗組も侮れない

  • 2022年10月14日(金) 18時00分

三冠がかかるスターズオンアースはどう見るか


 スターズオンアースの三冠がかかる今年の秋華賞。同馬はオークス後に小さな故障があったが7月には乗り始めていたしそこの問題はなさそう。能力的にもオークスで2、3着につけた着差は十分で、三冠の可能性は十分にある。これが京都ならば秋華賞は差し競馬になることが多いのでさらに買いやすいが、あとは阪神でどうか。また極端な位置になった場合の差し遅れ、惜敗は視野に入れておかねばならない。

 スタニングローズはオークス2着から紫苑Sを勝っての参戦。紫苑SはGIIIになってからメンバーレベルが上がっており、本番に繋がる度合も増している。こちらは好位で進められるタイプなので、前残りの展開を望みたいところ。ただその点において、抽選組を含め逃げ先行タイプが多くなったのは少し気がかりだ。

 ナミュールはガサのない馬だし春は権利取りの競馬をしたぶん肝心なところで力を出し切れなかった感があるので、ぶっつけ本番はむしろ理想的な形。過去のGIは能力というより枠順や展開に恵まれなかった感もあるので、今度こそ力を出し切りタイトルに近づきたいところだ。

 アートハウスはローズSを勝っての参戦。春の時点ではまだ本格化していないという趣旨のコメントが陣営から出ていたが、その意味ではひと夏越しての充実度がどの程度か楽しみだ。レースでは無理なく好位をキープしたいところ。

 ローズS3着のエグランタインは今回人気がないだろうが、秋華賞は前走惜敗組もけっこう馬券に絡むし、差し馬ばかりの決着になった場合に面白い存在になる。脚質的にはスターズオンアースと組み合わせやすい。

 紫苑Sの惜敗組も侮れない。サウンドビバーチェはオークスで除外されていなかったら好走できた可能性もある。ライラックはエグランタインと似た立場で、展開がハマったときに浮上するイメージだ。この2頭は展開読み次第でどちらか片方は重視してよいように思う。

 ウォーターナビレラは扱いに悩む。クイーンSはちょっとあっけない負け方だったし、52キロだっただけに言い訳がきかない。デキの問題ならどこかで巻き返しもあるかもしれないが、いったん不振に入った牝馬というのは難しい面もあるので、個人的にはシルシを打つかどうかのレベルで迷っている。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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