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【菊花賞予想】前走2勝クラス組を貰うとしたら

  • 2022年10月18日(火) 12時00分

過去30年を対象に前走条件戦組を振り返ると…


 菊花賞における前走条件戦組は昔ほど狙える対象ではなくなってきているが、それでも過去10年で6頭が馬券に絡んでいるし、今年は春クラシック上位馬の出走が少ないという事情もある。なにかしら1頭くらい絡んでくるかもしれない。

 そこで過去30年の菊花賞を対象に前走条件戦組を振り返ってみよう。まず前走クラスだが、前走1勝クラス組は[0-0-0-8]、前走3勝クラス組は[0-0-0-22]で馬券に絡んでいない。メジロマックイーンが当時準オープンの嵐山S2着から菊花賞を制したのは32年前でこの中には含まれない。2勝クラス組がよくて3勝クラス組がダメというのは説明がつかないが、今年の3勝クラス組は前走6着のポッドボレットだけなので、とりあえずここでも前走2勝クラス組だけを対象に話を進めたい。

 過去30年の前走2勝クラス組は[2-2-6-95]。そのうち前走で負けていた馬は[0-1-0-29]。マイネルデスポット以外は馬券に絡んでいない。これはまあ当然ではある。

 前走で3番人気以下だった馬は[1-1-1-44]。やはり2勝クラスなら前走時点で上位人気に推されるくらいの戦績は欲しい。

 キャリア6戦以下は[0-0-0-17]。キャリア7戦も[0-0-3-10]で連対したのはすべてキャリア8戦以上。意外にもキャリアはあったほうがよい。早い時期に適性が分からず距離不足のところを使われていた履歴があるくらいのほうがよいのかもしれない。

 前走で2000m以下を走っていた馬は[1-0-0-58]。スリーロールスを除けば全滅となっている。

 今年の菊花賞登録馬のうち前走2勝クラス組は7頭。うち4頭は4着以下で勝ってきたのは3頭。いずれも1番人気で勝ってきたので条件は満たしている。

 セレシオンはキャリア5戦、ドゥラドーレスはキャリア5戦で前走が2000mという点が引っかかるので、条件だけで切れば残るのはディナースタということになる。個人的にはドゥラドーレスが血統的には面白いように思うのだが、自分で指定した条件だから仕方がない。

 冒頭に書いたように最近の前走条件戦組は有望というほどではないし、過去10年で6頭が馬券に絡んだといっても3着馬が5頭。買い目に入れすぎることがなにより良くないと思うので、なにかしらこのような基準を作ってシルシを回す馬は1頭、あるいは△2頭くらいまでにするのが妥当なところではないだろうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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