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【有馬記念予想】近年は比較的堅い決着が多いが…

  • 2022年12月23日(金) 18時00分

菊花賞組は軽視禁物


 最近の有馬記念は比較的堅い決着が多いが、今年は有力馬にもそれぞれ不安材料があり、小波乱くらいは望めるかもしれない。

 イクイノックスはパーフェクト連対中で終いは確実に良い脚を使うが、この馬のキレは中山より東京で生きる面もある。この馬が強いことは間違いないが、有馬記念に向くかどうかについては100%の自信は持てない。

 タイトルホルダーは昨年と違い逃げられそうなので、自分の形に持ち込めば有利。あとは状態面がどうかだろう。調教を見る限りでは不審な点はないが、あの馬場の凱旋門賞を走った影響は少し気になる。

 ジェラルディーナは母が有馬記念勝ち馬。自身は今年中山のGII勝ちがあり、有馬記念に向けて良い要素は揃っている。ただ牝馬のわりにだいぶ人気になりそうなので、オッズと相談する必要はある。

 ヴェラアズールは勢いを買いたいところだが、この馬も中山替わりがどうか。右回りに問題はないが小回りコーナー6つ、上がりのかかる形になったときの対応力は問われる。

 ボルドグフーシュは近年好走の多い菊花賞組。上がり最速を続けているがタイムの額面としては速いものは出しておらず、それが逆に有馬記念では強調材料となる。理想は前走のように早めに動く形だが、内枠なのでそれができるかは問題。

 ジャスティンパレスも菊花賞組。今回差しタイプの有力馬が多い中で位置を取ろうと思えばとれる馬なので、どんな戦略をとってくるか楽しみ。人気はないだろうが侮れない存在だ。

 ブレークアップは位置を取ってなんぼの馬だけに、15番枠は痛い。昨年の2着馬ディープボンドは確実にこのレースに向いているのだが、近走でバテていないのに反応しない感じがあるのは気になる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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