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【中山記念・阪急杯】国内外GIへのステップレース

  • 2023年02月25日(土) 12時00分

世代トップクラス馬も参戦


 この結果次第と挑んで来る中山記念と阪急杯、それぞれの条件に合致したものを選ぶレースでもある。

 昨年は中山記念が5歳馬パンサラッサが強気の大逃げで”令和のツインダーボ”とばかりに、ハイペースで押し切っていた。前年、ゲートでつまずいて思い通りに走れず7着に終わっていたのを、一気に吹き飛ばしていた。

 そしてドバイターフ優勝につなげ、今の中山記念の国内外GIへのステップという立ち位置をはっきり示していた。

 一方の阪急杯は、7歳馬ダイアトニックが骨折による一年近くの休養を克服、2年前の函館スプリントS以来の勝利で復活をアピールしていた。過去10年の勝ち馬は4歳から7歳までと幅広く、年齢は不問だが、この先の高松宮記念に出走できた場合、そこで1.2着と好走出来たのは4.5歳の若い世代だけというのは頭に入れておきたい。

 今年の中山記念は3頭のGI馬のうち4歳牝馬スタニングローズに注目したい

 早くから格上挑戦で鍛えられいていたが、急坂のある中山は、フラワーCと紫苑Sを勝って2戦2勝と成果を上げ、開幕週の馬場もあっている。3か月半ぶりだが、これは昨秋の紫苑Sと同様で、心身ともにタフさを増したとなればチャンスがありそうだ。

 5歳馬ダノンザキッドは、昨年は一番人気で7着と大敗していた。発馬でアオッて後方に置かれた上に、パンサラッサのハイペースの逃げに直線では余力をなくしていた。2歳時には、東スポ杯やホープフルSを勝っており、この世代ではトップクラスの馬なので、近4走の好成績を素直に受け取りたい。

 今年こそGIをと燃えるものが多い中、一昨年の夏以降で連対を外したのが、骨折明けで10か月ぶりのオールカマーで心房細動に大敗した一戦のみというソーヴァリアントも主力候補に。

 正政法の強い勝ち方から立ち回りのうまさが中山向きだと思う。

 そして、最後にもう一頭が中山金杯を勝って連勝の勢いに乗る4歳馬ラーグルフ。走り慣れた中山で、しかも、この5年で3頭も勝馬を出しているのは中山金杯組なので無視はできない。スタニングローズとともにこれからの馬とみている

 阪急杯の勝ち馬からは、ロードカナロアやコパノリチャードの高松宮記念馬が出ているほかに、ミッキーアイル、レシステンシアなどの2着馬も出ている。これらに続く馬を今年のメンバーから見つけたい。

 その最短距離にいるのが只一頭のGI馬グレナディアガーズだ。1400米は5戦2勝、2着3回。同じコースの阪神Cは、6か月ぶりで大外ながらハナ差の2着、実績のあるコースと距離で安定感では抜けている。

 目下3連勝の4歳馬アグリは重賞初挑戦だが、ゲートセンスが良くコース、距離の相性がいい。場研究だが逃げても最速の上りで勝っていて、可能性のある馬だ。

 逆転候補には7歳馬ルプリュフォールを。前走は脚を余していた。

「頑張って 勝利をかてに 進むだけ」

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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