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大井所属馬も参戦予定 大詰めを迎えるロード・トゥ・ケンタッキーダービー

  • 2023年03月29日(水) 12時00分

日本馬のライバルにもなる各プレップレースの注目馬


 本番をおよそ5週間後に控えて、「ロード・トゥ・ケンタッキーダービー」がいよいよ最終コーナーを迎えようとしている。

 まず、今週土曜日(4月1日)にフロリダのガルフストリームパーク競馬場で行われるのが、G1フロリダダービー(d9F)だ。過去10年では、13年のオーブ、16年のナイキスト、17年のオールウェイズドリーミングが、ここを勝って臨んだケンタッキーダービーを制している。

 今年はここに、昨年の全米2歳牡馬チャンピオンで、今季初戦となった、3月4日にガルフストリームパーク競馬場で行われたG2フォンテンオヴユースS(d8.5F)を4.1/2馬身差で快勝したフォルテ(牡3、父ヴァイオレンス)が出走してくる。ここも無事白星で通過すれば、ケンタッキーダービーでも主役の座に就くことになるはずだ。相手は、G2フォンテンオヴユースSの3.4着馬サイクロンミスチフ(牡3、父イントゥミスチフ)、メイジ(牡3、父グッドマジック)、G2ロスアラミトスフューチュリティ(d8.5F)3着馬で、B.バファート厩舎からT.ヤクティーン厩舎に転厩しての参戦となるフォートブラッグ(牡3、父タピット)らになる。

 同じく1日にアーカンソー州のオークローンパーク競馬場で行われるのが、G1アーカンソーダービー(d9F)だ。近年では15年の勝ち馬アメリカンファラオが、その年の三冠馬となっている。

 ここには、2月25日にオークローンパーク競馬場で行われたG2レベルS(d8.5F)の2.3着馬レッドルートワン(牡3、父ガンランナー)、リインカーネイト(牡3、父グッドマジック)、3月4日にガルフストリームパーク競馬場で行われたG2フォンテンオヴユースSでフォルテの2着となったロケットキャン(牡3、父イントゥミスチフ)、2月18日にフェアグラウンズ競馬場で行われたG2リズンスターS(d9F)勝ち馬エンジェルオブエンパイア(牡3、父クラシックエンパイア)らがスタンバイしている。

 さらに1週間後の4月8日には、ニューヨーク州のアケダクト競馬場でG2ウッドメモリアルS(d9F)、ケンタッキー州のキーンランド競馬場でG1ブルーグラスS(d9F)、カリフォルニア州のサンタアニタパーク競馬場で、G1サンタアニタダービー(d9F)が組まれている。G2ウッドメモリアルSには、2月11日にアケダクト競馬場で行われたG3ウィザーズS(d9F)の1.2着馬ヒットショウ(牡3、父キャンディライド)、アークティックアロガンス(牡3、父フロステッド)、3月4日に同じくアケダクト競馬場で行われたG3ゴッサムS(d8F)の2着馬スリップマホーニー(牡3、父アロゲート)らが出走予定。

 G1ブルーグラスSでは、3月11日にタンパベイダウンズ競馬場で行われたG3タンパベイダービー(d8.5F)を含めて、デビュー2戦目から3連勝中のタピットトライス(牡3、父タピット)が、本番前最後の足慣らしを行なう予定。

 G1サンタアニタダービーには、G2ロスアラミトスフューチュリティ(d8.5F)、G2サンフェリペS(d8.5F)を連勝中のプラクティカルムーブ(牡3、父プラクティカルジョーク)、G2サンフェリペSの2.3着馬ガウロケットライド(牡3、父キャンディライド)、スキナー(牡3、父カーリン)らがスタンバイ。

 ここに、大井所属のマンダリンヒーロー(牡3、父シャンハイボビー)が加わる予定だ。ここでご紹介した5競走はいずれも、1着100点、2着40点、3着30点、4着20点、5着10点という、ダービーポイントが設定されている。

 それぞれの勝負の行方ともども、どの馬がケンタッキーダービーの出走枠に入ってくるかが大きなポイントとなっている。ちなみに、3月27日現在でダービーポイント首位の座にあるのは、G3ジェフルビーS(AW9F)1着、G3ルコントS(d8.5F)2着、G2リズンスターS(d9F)3着で、通算123ポイントを獲得しているトゥーフィルズ(牡3、父ハードスパン)。

 続いて、G2UAEダービー(d1900m)を制して100ポイントを獲得したデルマソトガケ(牡3、父マインドユアビスケッツ)、G2ルイジアナダービー(d9.5F)を制して100ポイントを獲得したキングズバーンズ(牡3、父アンクルモー)の2頭が、2位タイとなっている。近年の傾向から、40ポイントを獲得していれば、ケンタッキーダービー出走への安全圏内と言われており、上記5競走で2着以内に入れば、まず当選圏内と見て良さそうだ。

 5月6日のケンタッキーダービーへ向けた最終プレップの数々に、ぜひご注目いただきたい。

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1959年(昭和34年)東京に生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の製作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬に学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。

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