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【マーメイドS予想】前走条件戦組が主役のマーメイドS

  • 2023年06月13日(火) 12時00分

前走3勝クラス組で狙うべき馬は?


 今年のマーメイドSは、前走2勝クラス組が6頭、3勝クラス組が4頭、オープン組が5頭という登録状況になった。

 もともと前走条件戦組が通用しやすい=登録してきやすいレースではあるが、過去10年トータルで前走2勝クラス組は19頭、年に2頭ペースだったので今年は妙に多い。

 その前走2勝クラス組だが、過去10年の成績は[0-2-1-16]。馬券に絡んだ3頭のうち1頭は未勝利+重賞2着の収得賞金から降級で2勝クラスに落ちていたアースライズなので、ちょっと特殊な状況だった。それを除くと2頭。今年、登録数が多いからといって2勝クラス組を何頭も買い目に組み入れるのはちょっと違うかもしれない。

 前走3勝クラス組は過去10年[7-3-1-49]で、このレースの主役とも言える存在。ただ、今年は該当4頭の中からどれを取るかが難しい。

 本来、3勝クラス組で買いたいのは、ほどよく負けてきた馬と4歳馬だ。

 勝ってきた馬は[1-1-1-6]で、回収率は単120%・複104%。6番人気だったリラヴァティが勝ったので回収率も高くなっているが、1番人気馬2頭が馬券外になっておりリスクも伴う。前走2〜4着だった馬は[5-2-0-19]で回収率は単249%・複105%。7番人気で2頭、8,10番人気で各1頭の勝ち馬が出ており、大きな穴に繋がりやすい。

 年齢別成績については降級廃止が絡むので過去10年で括ることは適当ではないのだが、それでも括ってしまうと4歳馬が[4-2-1-14]で回収率が単250%・複125%。5歳馬が[2-1-0-25]で複回収率41%、6歳馬が[1-0-0-8]で複回収率56%なので、明らかに4歳が優勢。昨年は4歳馬が3頭いてどれも馬券に絡めなかったが、一昨年は10番人気1着と5番人気2着、20年は7番人気1着。降級後買いづらくなっているということはない。

 今年、ほどよく負けてきた馬といえば前走4着のランスオブアースだがこれは5歳。4歳馬3頭は前走1,6,7着でちょうどよい馬がいない。勝ってきたのも7番人気・重馬場だったビジン。残り2頭も含めて条件ドンピシャの馬がいないので、ここはいっそ当日のオッズを見て「人気のない馬重視」で買ってみるのも手かもしれない。理屈で詰めて馬券を買うより、そのくらい割り切ったほうが大きな穴に行き当たるようにも思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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