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【宝塚記念予想】位置取りが重要な持続力勝負のレース

  • 2023年06月23日(金) 18時00分

断然人気イクイノックスの位置取りは?


 今年の宝塚記念、どの馬が強そうかということならもちろん答えはイクイノックス。ただ、レースへの適性は一番とまでは言えないと思う。宝塚記念は持続力勝負のレースだし、位置を取った馬のほうが強い。東京などと同じノリで後方に構えると差し遅れがありうる。ただ今回は枠も内寄りだし、差し遅れリスクを考慮してルメールがある程度出してくる可能性もある。

 ジャスティンパレスは正直距離不足かもしれないし、今回は乗り替わりになるのもマイナス。強調材料があるとしたら前に行けることで、昨年のタイトルホルダーのように前付からスタミナを生かしたい。逆に、序盤漫然と中団に位置してしまうとノーチャンスで終わる可能性もある。

 ジェラルディーナは宝塚記念に向く可能性があると思う。思い出すのはオールカマー。単に同距離というだけでなく、そこまで後ろではない位置から、35秒台という遅いタイムでの上がり最速を取った。これは宝塚記念の傾向と似た内容。ただ今回はテン乗りなので、それを意識した競馬をしてくれるかどうかは分からない。

 ディープボンドは昨年4着だが、3着とはハナ差。このメンバーなら楽に好位に行ける可能性があるし、しぶとさとスタミナの豊富さを生かして粘り込みたい。

 アスクビクターモアは本来先行できてスタミナの余裕があるというこのレース向きの馬なのだが、日経賞でアヤが付いたあと天皇賞(春)でなにもできなかったあたりはさすがに気になる。枠もこの馬の強みを生かすなら内枠のほうがよかった。

 ブレークアップはここ2走の着順で穴人気になりそうだが、突出した武器を持っていない点が気になる。本来なら先行力を生かしたいところだが、ここ2走の内容+テン乗り+外枠だと、そういう競馬にならない可能性もある。

 ヴェラアズールはジャパンC馬ながらそのあとがさっぱり。人気が落ちるなら買い目に入れておくほうがよいが、速い上がりで勝負する馬なので宝塚記念向きかどうか微妙。△あたりの扱いが無難か。

 ダノンザキッドは、GI好走歴があってそこそこ位置も取れるのに今回人気薄というのは魅力。北村友一騎手とは手が合っている印象だし、内枠なので前半ある程度出していってくれるものとも期待する。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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