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【函館記念予想】重要なのは「人気通りに買わないこと」

  • 2023年07月14日(金) 18時00分

定番が通用しない難しい重賞


 函館記念は難しい重賞。ハンデ重賞定番の「敢えてハンデの重い馬から」が通用しないし、かつて定番だった「巴賞の負け組を買う」も開催短縮化でやりづらくなってしまった。とにかく人気通りに買わないことが重要だ。

 アラタは競馬が上手い印象だが、前走オープン勝ち馬は過去10年[1-0-0-12]。持ちハンデが上がった、損なタイミングであるのも事実。安定味のある馬なのでヒモには残しておきたいが、個人的には軸にはしたくない。

 ローシャムパークは準オープンを勝っての参戦。ハービンジャー産駒で洋芝適性はありそうだが、人気になりやすい体質なので馬券的なうまみはない。こちらもヒモで扱いたい。

 ドーブネは先行馬でありながら踏ん張りがきくというか、交わされてもずぶずぶにならないところが魅力。ただオープンに上がってから勝ち鞍がなく、ここも2、3着前提で狙ってみたい。

 ブローザホーンはローシャムパークと同じ昇級組でこちらのほうが人気はなさそうだが、そのぶん馬券的魅力はある。一瞬の脚はないので中央場所だと距離の長さで上がりがかかる形でないと苦しいが、函館なら対応が容易。2000mは少し短く見えるかもしれないが、意外にこなす可能性はある。

 アルナシームは函館の新馬を豪快に捲って勝った馬。馬場との相性は良さそう。ただ前走の勝ちは展開の影響もあったし、初の2000mということでリスクも高い一戦だ。

 ルビーカサブランカは巴賞5着だったが、巴賞と函館記念は全く結びつかないので心配は無用。展開待ちの身ではあるが、逆に差しが届く展開なら人気に関わらず伸びてくる。この馬が来る展開ならハヤヤッコあたりも伸びてきて好配当になりそう。

 ユニコーンライオンは前走が宝塚記念なので15着はやむをえないところ。福島記念優勝前の3戦がともに2ケタ着順だったように、逃げ馬らしく一発があるときはある。今回がそれかどうかは分からないが、函館は条件馬時代に2勝しているし、単勝を勝ってみるのも面白い。

 ヤマニンサルバムはまた差し構えなのか前に行くのか分からないが、函館替わり+乗り替わりはなにかのきっかけになりそう。前走も着差的には悪くないところまできている。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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