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【アイビスSD予想】前走馬券絡みはわずか2頭… 例年以上に難解な千直重賞

  • 2023年07月28日(金) 18時00分

信頼できるデータが極めて少ない


 今年のアイビスSDは、前走で馬券に絡んだ馬が2頭だけ。その2頭が2、3着してきた韋駄天Sは1000直では珍しいレベルの追い込み決着。なにを頼ってよいか難しいレースになった。

 ジャングロはGII勝ち馬でNHKマイル7着。休み明けとはいえ格だけなら文句なしの存在だし、先行力もある。ただ、このレースの過去10年で前走1400m以上(ダート含む)の馬は[0-0-0-20]。上位人気になる馬がいなかったとはいえ、気になるところ。さらに今回は6番枠。人気になるなら、個人的には敬遠したいところだ。

 トキメキは前崩れの韋駄天Sで6番手から3着。コース好走歴は他にもあるし、枠も10番なら許容範囲。ただこのレースは4、11着で、そのわりに今回だいぶ人気になりそうだなという印象。こちらは切りたくはない馬だが、軸にするにはオッズがおいしくなさそうと感じる。

 ファイアダンサーは前走展開が向いたとはいえ、1番枠からの好走は立派。今回は外枠を引いて期待が高まるが、差しが届く展開になるかどうかはやってみないと分からない。前走はハンデも軽かったので、克服すべきテーマは少なくない。

 韋駄天Sで勝ったメディーヴァルは当時13番だったので枠順による上積みはない。当時52キロ→今回57キロなので、展開のサポートが無いと厳しいかもしれない。

 スティクスは枠が良く、前走は展開が真逆だったのでノーカウントにすることもできる。昨年のこのレースでは4番枠から5着。今年は枠が良いことと、乗り替わりがプラスになれば馬券圏内が望める。

 シンシティは2ケタ着順が4回続いているが、うち3回は前崩れの競馬。3走前のルミエールオータムダッシュは4番枠だった。今回は17番を引いたので復活は可能と見る。枠順でいえば18番を引いたレジェーロも、枠順だけでシルシは回したいところだ。

 内枠を引いてしまった馬からシルシを回すとしたらオールアットワンスとロサロッサーナ。オールアットワンスのホー騎手は沙田で直線競馬を経験しているのでここでもそれが生きそう。ロサロッサーナは先行力のある馬だし、津村騎手の1000直成績が良い。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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