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【札幌記念予想】豪華メンバーが集結 ゆえに難解な一戦に

  • 2023年08月18日(金) 18時00分

絶対的な主役がおらず混戦模様


 海外帰りの馬が多いことに象徴されるが、かなり充実したメンバー構成となった。ただ絶対的な存在はおらず、どの馬を頼るかは難しい一戦だ。

 ジャックドールは前年の覇者。昨年はパンサラッサがいたので控える形、今年はユニコーンライオンが強引に主張してくるなら番手、こなければハナだろう。ハナに行く形のほうが武豊騎手騎乗のメリットが出るし、勝ち切れる可能性も高まる。ただ展開ばかりはゲートが開いてみないと分からない。

 ダノンベルーガはドバイターフで惜しい2着となって以来の一戦。堀師のコメントは先を見据えた内容となっているが、モレイラ騎乗はとにかく魅力。あれだけ人気になっているのに通算の単回収率が107%という騎手は買わざるをえない。

 プログノーシスは順調な出世ぶりで、秋にはGI勝ちの期待もかかる。とにかく速い上がりを使えるのが武器の馬だが、洋芝の札幌記念は差し決着になるケースでも上がりは34秒台になるかならないかというレース。この馬の良さが生きるかどうか。仮にここで追い込みきれなくても、秋の東京などでは見直す価値がある。

 シャフリヤールはドバイシーマクラシックで5着だったことと2000mがベストではないことで、今回は人気落ちしそう。休み明けもプラスではないので確かに不安材料は多い。ただあまり人気落ちするようなら逆に「ダービー馬だから」だけで買ってもよいように思う。

 マテンロウレオはプログノーシスと逆のイメージで、速い脚を要求されないここは合いそうなイメージ。札幌ははじめてだが楽しみのほうが大きい。勝ち切るタイプではないが、3着以内なら可能性は十分にある。

 ソーヴァリアントはここ2走の内容を見てしまうと手を出しづらいのだが、条件馬時代とはいえ札幌2戦2勝。またこのレースの1枠は好走例が多い。穴党は狙ってみてもよい馬だろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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