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【セントウルS予想】GI上位常連級不在で混戦必至か

  • 2023年09月08日(金) 18時00分

紛れがありそうなメンバー構成


 GI上位常連級がいない今年のセントウルS。例年よりは紛れがありそうな気がする一戦だ。

 人気はビッグシーザーか。古馬がだらしないぶん人気になるのは理解できるし、自身の成績に大きな疵がないのも評価できる。ただ対古馬戦の怖さはあり、それでいながら人気になってしまうというのは馬券的には微妙なところだ。

 アグリは1400m以上を使われることが多かったが、1200mでGIレベルの走りをしてもおかしくない馬。短距離の名門・安田隆行厩舎だし、ここで古馬の貫禄を見せてほしいところだ。

 ジャングロは武豊騎手に戻っての一戦だが、騎手のコース成績がかなり良いのでそこは強調材料。馬は上の世代と戦うのが2回目だが、アイビスSDも6番枠からの6着だし、今回のメンバーならそう大きな差はないように思う。

 ピクシーナイトは本来ならここで人気になり、かつ勝ち切ってもよいレベルの馬。香港の事故でメンタル面のダメージがあったら困るが、前走の京王杯SCは0.4秒差でそう悪い内容ではない。本来の力が出せればあっさりの可能性もある。

 スマートクラージュは馬場差を考えるとタイムの見た目より良い競馬をしてきている。ただ重賞レベルだと勝ち切れない面があるのと、今回は14番枠。好位に行く馬だしこのコースは外枠不利なので、なかなか厳しい。

 エイシンスポッターは追い込み一手なので、とにかく展開待ち。速い上がりが使える一方で前々走のように道悪もこなす。ここは枠が真ん中だし、なんとか進路を探して外を回り過ぎず前が止まるのを待ちたい。

 ブトンドールは斤量差が強調材料だが、それならば牡馬55キロとはいえビッグシーザーのほうを上に取らざるをえない。函館スプリントSは久々の1200mというのも敗因のひとつだったと思うので、今回はもっと流れに乗っていきたい。

 穴で1頭挙げるならドルチェモア。この番組選択は大失敗の可能性もあるが、ファンの立場からすると賭けてみる価値があるオッズになりそう。適性も大事だが、もともとの持ち点が高い馬はどこかで穴になってくる可能性がある。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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