血統を馬券予想に活用するファン。いや、もしかしたら、それほど血統は重視しないファンも芝中距離GIレースではディープインパクト産駒であるか？ そうではないか？ を見ることは的中の大きなキーとなるレースはたくさんありました。

　そして今。特にディープ直仔が出走していない今年の3歳世代は、ドゥラメンテ産駒から血統予想をはじめることは的中の大きなキーとなります。

　今年の芝3歳重賞の首位種牡馬はドゥラメンテ。リバティアイランドの勝ち星をすべて除いても首位種牡馬。

　先週のコラムでも、今年の芝重賞はドゥラメンテ産駒の勝利数が首位。勝率、連対率、複勝率、単勝回収率、複勝回収率もトップ10種牡馬の中ではすべて首位であることを書きました。ディープ直仔が圧倒してた頃のような成績です。

　今年の芝重賞がドゥラメンテ無双になっているのは、ドゥラメンテの繁殖能力はディープインパクトにも迫ることに加え、ディープ直仔が得意としていたレースを同じように得意とする適性を持つから。

　つまり、ディープインパクトの血が特に輝いていたレースは、ドゥラメンテ産駒を狙うアプローチは極めて有効なのです。

　京都で施行されていた菊花賞も、ディープインパクトの血が特に輝いたレース。

　改修前の京都で施行された2017〜2020年の4回では馬券になった12頭中8頭が父か母父ディープインパクト。2019年は父ディープインパクトのワールドプレミアが1着、サトノルークスが8番人気2着。2020年は父ディープインパクトのコントレイルが1着、サトノフラッグが3着で母父ディープインパクトのアリストテレスが2着。

　そして、新装京都で行われた今年の天皇賞(春)もディープ産駒のジャスティンパレスが優勝。2着ディープボンドも父父がディープインパクト。新装京都芝長距離GIは一層、ディープの輝きが増す一方。

　ディープが強かったレースではドゥラメンテを狙う。という原則に沿えば(亀谷が勝手に定義しただけですが(笑))、今年の菊花賞もドゥラメンテ産駒。そしてディープの孫から注目する血統アプローチは有効な一手ではないでしょうか？

　ドゥレッツァの父はドゥラメンテ。母モアザンセイクリッドはオセアニアの名牝。ニュージーランドオークスの勝ち馬。先週の秋華賞馬リバティアイランドも父がドゥラメンテで母ヤンキーローズはオーストラリアのG1馬。ドゥラメンテはオセアニア繁殖との相性はディープインパクト以上。黄金配合パターンのひとつ。

　注目すべき母系のスパイスは、モアザンセイクリッドはニジンスキーとプリンスリーギフトを持つこと。19年の菊花賞馬フィエールマンのリュヌドールもニジンスキー系とプリンスリーギフト系の配合馬。この配合はフランス指向の伸びを強化するため、フランス競馬でも頂点を極めたルメール騎手のタクトによってその個性は存分に引き出されます。

　そういえば、フィエールマンも鞍上はルメール騎手。天皇賞(春)でもルメール騎手は大外枠からフィエールマンを優勝に導きました。

　中間の調整はノーザンファーム天栄。これもフィエールマンと同じ。血を育むのは人ですから、血統の個性を存分に発揮するチームに育まれていることは心強いスパイスとなります。

著しい成績を挙げ、殿堂入り予想家となった亀谷敬正の菊花賞予想はレース当日までにウマい馬券で公開！