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【阪神JF予想】フルゲートだとさすがにやや不利な外枠

  • 2023年12月05日(火) 12時00分

枠順による有利不利


 今週の阪神JFは登録26頭でフルゲート必至。そうなると気になるのが、枠順による有利不利だ。

 若いファンには阪神の旧コースを知らない人もいるだろうが、改修前の阪神芝1600mは内枠有利・外枠不利な面があり、2006年秋に外回りコースができてからはそれが改善されたと言われてきた。

 ただ、GIで18頭立てとなると、やはり外はしんどい面がある。

 新コース・外回りで実施された2007年以降の桜花賞のうち、18頭立てで行われたのは14回(他の3回は取消で17頭)。

 そのうち6〜8枠、馬番でいう11〜18番の成績は[3-10-5-94]。複勝率16.1%は1〜5枠と比べて極端に低いわけではないのだが、回収率は単10%・複38%で1〜5枠の単48%・複68%よりだいぶ低い。馬券に絡んだ18頭のうち16頭が5番人気以内。つまり、人気馬ならある程度外枠を克服できるが、穴はなかなか出ない。

 同様に新コースで行われた06年以降の阪神JFについて見てみよう。2019年が16頭立てだった以外は18頭立てだった。

 こちらは6枠から複穴がぽつぽつ出ているが、19年を除く7枠の回収率は単37%・複48%、8枠は30%と31%。阪神JFは堅い決着が多く19年以外の総合が単30%・複57%なのだが、8枠は[2-1-2-43]という着度数、複勝率10.4%という点を考えるとやはり少し成績が悪い。19年以外の8枠は1番人気[0-0-1-3]、2番人気[1-1-0-4]なので、人気サイドでも少し割引が必要となる。

 今年は人気割れで上位人気馬の取捨に悩むことになるだろうが、外枠、特に8枠から無理に軸を選ぶくらいならヒモにとどめるとか、無理に外枠から穴を探さないといった割り切りで臨む手もありそうだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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