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【根岸S予想】ポイントは「上位人気で後ろから行く馬」

  • 2024年01月23日(火) 12時00分

後ろ組にこれだけ馬券の魅力があるのは珍しい


 特定の重賞についてあまり同じネタを書いてはいけないと思うのだが、あまりに重要なポイントすぎて、似たような話を複数回書くことがある。「根岸Sは差し追い込み有利」もそのひとつだ。

 競馬では一般的な結果として逃げたり先行したりする馬が有利になることが多く、どこかで穴を出して高回収率になるケースが目立つ。「まぐれ残り」はしばしばあるが、「まぐれ差し」はなかなかないのだ。

 しかし根岸Sでは、逃げ切りはまずない。過去10年は[0-0-0-10]、根岸Sが今の時期になった2001年以降でも[1-1-0-21]で、08年にタイセイアトムが2着したのが最後だ。

 先行組についてもいまひとつで、過去10年、3角5番手以内だった馬は[2-4-1-50](逃げた馬含む)。回収率は単6%(60%ではない)・複34%で、位置を取れた馬たちとしては極端に数字が悪い。1番人気で3角5番手以内の馬は[2-1-0-1]と頑張っているが、2〜5番人気は[0-2-0-14]で、上位人気かつ道中好位置の馬がここまで奮わない重賞はなかなかない。

 反対に道中後ろの組は、単に能力がなく後方を追走する馬も含まれるので通常だと成績を集計したときに厳しい立場になる。しかし根岸Sは違う。

 16頭立ての年が多いので「馬群の後ろ半分」という意味で3角9〜16番手の馬を対象にすると、[6-4-7-57]で回収率は単49%・複57%。回収率は地味だが先述したようにノーチャンスで後方を追走するだけの馬がいる影響も考えなくてはならない。また、勝率・複勝率は先行組より高い。

 これが「5番人気以内かつ3角9番手以降」だと、[5-3-6-8]で複勝率が63.6%あるうえに、回収率が単119%・複135%。的中頻度もある一方で期待値も高いのだから言うことはない。前後が逆ならこのくらいの話はあるものだが、後ろの組がこれだけ強く馬券上の魅力があるというのは珍しい。

 もちろん、どの馬が前に行くのかが読めないように、後ろに行くはずの馬がまさかの前へということもあるのだが、前付けを予想するよりは後方待機のほうが読みやすいだろう。根岸Sは「上位人気で後ろから行く馬」がとにかくポイントだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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