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H.H.ザ・アミール・スウォード・フェスティバルが開催

  • 2024年02月14日(水) 12時00分

今年はついに日本馬が参戦


 今週土曜日(17日)にカタールの首都ドーハにあるアルライヤン競馬場を舞台に、H.H.ザ・アミール・スウォード・フェスティバルが開催される。

 サラブレッドのローカルG1アミール・トロフィー(芝2400m、国際G3)と、純血アラブのG1アミールスウォード(芝2400m)の2競走が、メインレースという扱いで、両レースの総賞金はいずれも250万米ドル(約3億7500万円)だ。

 サポートレースとして、サラブレッドによるローカルG2アイリッシュ・サラブレッド・マーケティングカップ(芝1600m、総賞金50万米ドル)、アラブのG1カタールインターナショナルカップ(芝1600m、総賞金50万ドル)、サラブレッドのローカルG3ドゥハーン・スプリント(芝1200m、総賞金40万米ドル)、サラブレッドの3歳馬によるローカルG2アルライヤン・マイル(芝1600m、総賞金40万ドル)が組まれている。

 カタールにおける競馬の統括団体は、1975年に創設されたカタール競馬馬術クラブ(Qatar Racing and Equestrian Club=QREC)である。

 その名の通り、QRECは馬術の振興にも携わっており、また、アミール・スウォード・フェスティバルのプログラムからもわかるように、アラブ種による競馬の繁栄にもおおいに力を注いでいる。

 そんなカタールにおける象徴的な施設が、ドーハにあるアルシャカブ馬術センターだ。ここは様々な馬術大会の会場となる他、アラブ種を中心に400頭あまりの馬の育成が行われている。馬場以外にも、プール、トレッドミルなどが備わった素晴らしい施設で、アミール・スウォード・フェスティバルに世界各国から集まる関係者による見学ツアーが、今年も15日に組まれている。

 オスマン帝国の支配下にあった1893年、シェイク・ジャシム・ビン・モハメド・アルターニが、アラブ馬に乗ったベドウィン族を率いてオスマン軍と戦い、勝利を収めたことが、カタール建国への道筋をつけたと言われている。シェイク・ジャシム・ビン・モハメド・アルターニは建国の父とたたえられ、同時に、アラブ馬を崇拝する概念が生まれたと言われている。

 競馬開催は秋から春にかけてで、今シーズンで言えば、23年10月18日に開幕し、24年4月25日に閉幕する。競馬場は、アルライヤンに加えて、2020年にドーハ国際空港から車で1時間ほどの地点にあるリゾート地にアルウクダ競馬場を新設。今シーズンは、アルライヤン競馬場での開催が45日あるのに加え、アルウクダでの開催が22日あって、年間の開催日数は67日となっている。

 アミール・スウォード・フェスティバルに参戦した日本馬は、19年にアイリッシュ・サラブレッド・マーケティングカップに挑んだ森秀行厩舎のユウチェンジが初めてだった。

 その後、QRECはメイン競走の1つであるアミール・トロフィーに日本馬を呼びたいという意向を持っていた一方で、現地の検疫条件が整わないなどの理由で実現していなかったが、今年はついに、友道康夫厩舎のサトノグランツ(牡4、父サトノダイヤモンド)、池江泰寿厩舎のゼッフィーロ(牡5、父ディープインパクト)、奥村武厩舎のノースブリッジ(牡6、父モーリス)の3頭が参戦することになった。

 日本馬3頭は9日(金曜日)夕刻に現地到着。順調に調整されていると聞いている。

 芝2400mという競走条件ゆえ、日本馬にとっての強敵はヨーロッパ勢となる。

 中でもレーティング最上位なのが、ゴドルフィンのレベルスロマンス(セン6、父ドバウィ)だ。4歳だった22年に、G1ベルリン大賞(芝2400m)、G1オイロパ賞(芝2400m)、G1BCターフ(芝12F)という3つのG1を制している同馬。23年は初戦となったG1ドバイシーマクラシック(芝2410m)で7着という不甲斐ない競馬をすると、北米に遠征して迎えたG2ボウリンググリーンS(芝11F)では、4コーナーで他馬と接触して鞍上が落馬するという不運なアクシデントに見舞われた。仕切り直しの1戦となったアケダクト競馬場のG1ジョーハーシュターフクラシック(芝12F)でも4着に敗れたが、昨季最終戦となった12月13日にケンプトンで行われたLRワイルドフラワーS(AW11F219y)では勝利を収めている。

 英国のJ&T.ゴスデン厩舎が送り込むのが、シャドウェルが所有するイスラー(牡5、父ムハーラー)だ。力をつけたのは4歳になった昨年で、重賞初挑戦となったニューバリーのG3アストンパークS(芝12F)で2着に好走すると、ニューマーケットのG2プリンスオブウェールズS(芝12F)で、21年のG1英ダービー馬アダイヤーを2着に退けて制し重賞初制覇。シーズン終盤には、アスコットのG3カンバーランドロッジS(芝11F211y)2着、バーレーンに遠征して走ったG2バーレーンインターナショナルトロフィー(芝2000m)2着の成績を残している。

 この他、昨年のこのレースを制している香港調教馬ロシアンエンペラー(セン7、父ガリレオ)も、連覇を狙って出走予定だ。

 アミール・トロフィーの模様はグリーンチャンネルで、1週間遅れの24日(土曜日)に、サウジC生中継の中で放映される予定となっている。

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1959年(昭和34年)東京に生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の製作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬に学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。

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