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【弥生賞予想】馬のスケールはまさに“格別”

  • 2024年03月01日(金) 18時00分

ここは勝って当然と思われるが…


 今年も弥生賞、注目はまずシンエンペラーだ。ホープフルSでは2着と惜敗したが、馬のスケール感は格別。好位の競馬も差し競馬もできる自在性を持ち合わせている。

 能力的にはここを勝って当然とも思えるが、ホープフルS組は弥生賞で2、3着も多いので、3連単でどう扱うかなどは考えないといけない。

 トロヴァトーレは2戦2勝。ともに単勝1倍台かつ33秒台の上がり最速。レイデオロ産駒の中ではとびぬけた存在で、特に決め脚の鋭さが特徴的だ。同じコースで連勝しているので適性の問題もない。弥生賞は1勝クラス組より重賞組のほうが強いが、その傾向を乗り越えてくるとしたらこういう馬だろう。

 ファビュラススターも2戦2勝。こちらも中山芝2000mで勝っているが、トロヴァトーレとは少しタイプが違う印象。ゆったり流れて上がり勝負になったらトロヴァトーレ、消耗戦のような形になったらファビュラススターが有利になりそうだ。

 ダノンエアズロックは新馬・リステッドを連勝。東京での連勝、特にアイビーSは恐ろしいスローから上がりだけの競馬になったので、中山へのコース替わりが懸念されている。乗りやすい馬でもなさそうだが、好位で前に壁がある形に持ち込めれば上位人気馬をまとめて負かす可能性もある。

 シュバルツクーゲルは今回他に目立つ馬がいるので人気順としては上位にならないが、東スポ杯2歳S・2着のわりに評価されなさすぎという印象はある。勝ち切れるかどうかは別として、前々からしぶとく残して馬券圏内という可能性は十分にある。

 コスモキュランダは脚質転換したようだが、後ろからの競馬だと展開に恵まれて3着というのがリアルなところか。シリウスコルトは2000mの芙蓉Sを勝っているが、本質的にはもう少し短いところが合うように思える。今回結果が出なくてもマイル路線で活躍できるかもしれない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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