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【フィリーズレビュー予想】以前よりチャンスのある馬が多くなっている牝馬トライアル

  • 2024年03月05日(火) 12時00分

かつてでは考えられない結果に!?


 最近は2歳時に収得賞金を確保した有力馬がクラシック前にトライアルを使わない傾向が強まり、そのぶんこれまでに実績のない馬が好走しやすくなっているように思える。牡牝ともにその傾向があるが、牝馬は特に感じる。

 フィリーズレビューとチューリップ賞をあわせた過去20年(チューリップ賞は今年を除く)を5年刻みに見てみると、前走新馬・未勝利組の成績は、

2004〜2008年 [1-0-2-30]
2009〜2013年 [1-0-1-16]
2014〜2018年 [0-1-0-15]
2019〜2023年 [2-2-1-23]

 で、サンプルが少ないとはいえ3着以内馬はここ5年がいちばん多い。2020年と21年は1頭も絡んでいないが、2019年と22年はワンツーを決めており、かつてでは考えられない結果になった。この集計外である2024年チューリップ賞でも3着に15番人気ハワイアンティアレが入って大穴を演出している。

「前走1勝クラスで負けていた馬」は過去20年[3-0-4-96]でそれ自体積極的に狙えるグループではないのだが、過去20年のうち前半にあたる2004〜2013年が[1-0-0-41]だったのに対し、後半は[2-0-4-55]。最近では2020、21、23年に3着馬を出しており、無条件で全消ししてよい存在ではなくなりつつある。

 今年のフィリーズレビューは登録馬17頭のうち前走新馬組はゼロで未勝利勝ちが2頭。前走1勝クラスで負けてきた馬は5頭。以前ならシルシを回さなかったかもしれないこういったグループに、穴を出す馬が隠れている可能性もある。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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