ジャパンCの馬券は英国でも買うことが出来るが、ブックメーカーの売る馬券だけに、オッズは日本のものとは異なるものになる。
ブックメーカーの「ブルースクエア」が11月19日付けで発表したオッズによると、1番人気はメイショウサムソンで、7-4(2.75倍)。2番人気が今年の欧州年度代表馬ディラントーマスで、7-2(4.5倍)。3番人気がドバイデューティーフリー勝ち馬として欧州でもお馴染みのアドマイヤムーンで、5-1(6倍)。4番人気がメルボルンC・2着馬としてこれも海外で知名度の高いポップロックで、7-1(8倍)。10倍以下はここまでとなっている。
日本におけるメイショウサムソンの最終オッズは、おそらくもっと低いものとなろうが、それでも、欧州最強馬ディラントーマスを差し置いて日本のメイショウサムソンを1番人気にしているのは興味深い。欧州でディラントーマスに関するネガティヴな情報が流れているわけではないので、前走・天皇賞・秋におけるレース振りを含めて、メイショウサムソンの力が高く評価された結果と見るのが妥当だろう。
他の欧州勢のオッズを見ると、サデックスが16-1(17倍)、ペイパルブルが20-1(21倍)、ハリカナサスが33-1(34倍)となっている。
欧州勢の中で、ディラントーマスに次いで評価が高いのがサデックスというのも、実に考えさせられるオッズである。サデックスというのは、欧州の名門ニアルカス・ファミリーの生産馬で、祖母エイヴィアンスがG1フェニックスS勝ち馬なのを筆頭に、デノン、チャイムスオヴフリーダム、スピニングワールド、オルデバラン、グッドジャーニーなど、ごく近しいところにG1勝ち馬が多数いる超良血馬である。ジャパンCで良い競馬が出来れば種牡馬として高い価値が付くはずで、その辺りまで睨んだ勝負気配を察しているのかもしれない。
ペイパルブル、ハリカナサスを、地元のブックマーカーが低評価している点は、我々の馬券検討の参考材料にもなりそうだ。特にハリカナサスに関しては、同じ日の競馬日刊紙レイシングポストに、「ハリカナサス、日本到着後も絶好調」との記事が掲載されているのにこのオッズということは、よほど力が足りないと見られていると考えて良さそうだ。
※ディラントーマスは出走を回避しました。
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