今月5日に締め切られた2009年の英国ダービーへ向けた第一次登録を済ませた馬のリストが発表された。
再来年6月にエプソムで行われるダービーへ名乗りを挙げた、2006年生まれのサラブレッドのエリートは474頭。前年よりも9頭の増加となっている。
最も数多く登録した馬主はクールモア・チームで、07年の英国ダービー馬オーソライズドの全弟(父モンジュー)や、今年8月のアルカナ・ドーヴィルセールで最高値となる140万ユーロで仕入れた父ガリレオの牡馬をはじめ、総勢72頭をエントリー。
シェイク・モハメドのレーシング・オペレーションであるゴドルフィンからは32頭の登録があり、今年10月のタタソールズ・オクトーバーで牡馬最高値の100万ギニーで購買した、チャンピオン牝馬ディヴァインプロポーションズの弟(父ゴーンウェスト)や、9月のキーンランド・セプテンバーで290万ドルという市場2番目の高値で仕入れた、ブルーグラスS勝ち馬プルピットの弟(父ダイナフォーマー)などが名を連ねている。
09年の英国ダービーには、日本産馬も4頭がエントリーをしている。このうち3頭は、サラブレッドクラブ・ラフィアンの所属馬で、もう1頭もラフィアンの総帥として知られる岡田繁幸氏の名義で登録されている。
母グリーンヒルケイの06は、父がSSの直仔ゴールドアリュールで、母の父がサクラユタカオー。OPまで出世したニッポーアトラスの弟で、伯父に芝ダート双方で重賞を制したカリブソングがいる牝系だ。
母リンクシェーマの06は、父がアグネスデジタルで、母の父がダンスインザダーク。曾祖母が北米G1セリマSの勝ち馬キャパデスという血統だ。
母ザフェイツの06は、父がマイネルラヴで、母の父がブライアンズタイム。叔母に交流GIII・兵庫ジュニアGP勝ち馬ミスイロンデルがいる牝系である。
ここまでの3頭がラフィアンの所属馬で、岡田氏個人の名義で登録されているのが、父チーフベアハート、母ミホグレース、その父アスワンという血統の牡馬。全兄に、OPまで出世したマイネルベナードがいる。
こういう血統の馬が実際に英国ダービーに駒を進め、好成績を挙げられれば、日本血脈に対する国外の評価が急騰すること必至だ。09年6月にエプソムの丘を走る日本産馬がいることを、心から期待したいと思う。
なお岡田氏はこの4頭以外にも、今年9月のキーンランド・セプテンバーで34万ドルで仕入れた、父アンブライドルズソングの牡馬や、同じセールで3万5千ドルで仕入れた、父エンパイアメーカーの牡馬(母チャポサスプリングスは北米G1・2勝)の2頭についても、英国ダービーへのエントリーを済ませている。