スマートフォン版へ

皐月賞組とその他のバランス

  • 2008年05月26日(月) 23時50分
 オークスは、終わってみれば桜花賞1番人気馬→桜花賞2着馬→桜花賞馬1着馬という組み合わせで決まり、それでいて3連単は44万円ついた。

 ただ、ダービーはこのようなパターンにはならないのではないかと思う。「ダービーにおける皐月賞からの直行組」は「オークスにおける桜花賞からの直行組」ほどは強くないからだ。

 まず単純に、オークスで馬券に絡んだ馬のうち、桜花賞からの直行組は過去10年(今年を含まず)で7割を占めていた。一方皐月賞→ダービーは約6割である。

 さらに、不思議なことに年度によって「皐月賞からの直行組ではない馬」がなにかしら1頭入ってくるのである。

 昨年はご存知の通り、桜花賞から来たウオッカが1着。2着アサクサキングスがNHKマイルCをはさんでいたため、直行組は3着のアドマイヤオーラだけになる。

 一昨年は1、3着が直行組だが、2着アドマイヤメインが皐月賞不出走の青葉賞組。

 05年も同様で、2着インティライミが皐月賞不出走の京都新聞杯組。

 こうやっていくと、過去10年で1〜3着がすべて皐月賞からの直行組だったという年は99年(アドマイヤベガ、ナリタトップロード、テイエムオペラオー)だけ。反対に直行組ゼロは02年(タニノギムレット、シンボリクリスエス、マチカネアカツキ)と、04年(キングカメハメハ、ハーツクライ、ハイアーゲーム)の2回。ただ、タニノギムレット(皐月賞→NHKマイル→ダービー)、ハーツクライ(皐月賞→京都新聞杯→ダービー)というローテだったので、皐月賞出走馬の総崩れというのはない。

 だいたいの相場として、皐月賞出走組2頭+別路線1頭というのが例年のパターンであり、あとは前者が直行組2頭になるか、直行組と一走はさんだ馬各1頭になるかである。

 3連複のフォーメーションで【皐月賞からの直行組でよいと思う馬】【それプラス皐月賞から1走挟んできた馬】【皐月賞不出走の完全別路線馬】とすればちょうどいいような気もするが、そう綺麗に決まってはくれないのが競馬でもある。

netkeibaPOGがパワーアップ!新機能「POGリスト」で気になる2歳馬をチェック!

ダービーが終わったらドラフトのシーズン!POGの極意満載「須田さんのひとりごと」をチェック!

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング