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3頭横一線の追い比べ 惜しくも2着…ドルチェリアのレースを最速回顧

  • 2020年03月18日(水) 18時01分
太論

▲ドルチェリアでは思わず叫んだわ(笑)


今回の『太論』は、先週のレース回顧です。3頭が横一線の追い比べとなった土曜日のドルチェリア、そして日曜日のニホンピロスクーロと、白星こそ挙げられなかったものの、収穫&見どころは十分! どちらの馬も「ホントに楽しみ」という小牧騎手。レースを振り返りつつ、今後の手応えを語ってくれました。(取材・文:不破由妃子)

思わず、「クソーッ!」って叫んだわ(笑)


──さっそくですが、土曜日のドルチェリア(中京12R・瀬戸特別・4番人気2着)。直線は手に汗握る追い比べで、疲れました…(苦笑)。

小牧 勝ったと思ったんやけどねぇ。直線、ずーっとアタマだけ前に出ていたから、ゴールまで持ったと思った。だから、勝ったつもりで引き上げていったんやけど2着で…。余計にショックが大きかった。笹田先生とふたりして、思わず「クソーッ!」って叫んだわ(笑)。

──そうでしたか。抑え切れたという手応えがあったんですね。

小牧 うん。僕の体は前に出てたもん、完全に。

──勝った(藤岡)康太騎手とは、「どっち?どっち?」みたいなやり取りもなく?

小牧 なかったよ。だって、僕は僕で勝ったと思っていたし、向こうは向こうでたぶん負けたと思っていたはずやから。ホンマにショックやったわ。でも、だいぶいい競馬ができるようになってきたね。

──前走後、「次は思い切った競馬をしたほうがいいかもしれん」とおっしゃっていたので、どんな競馬をするのか注目していました。

小牧 今回は初めて叩いていきましたわ。馬もそれに応えてくれたし、イメージ通りに乗れたね。

──押して好位の外目3番手。人気2頭を見ながらの絶好のポジションでしたものね。

小牧 うん。1番人気の馬が真横にいたから、早めに仕掛けていってね。もともと大崩れのない馬やけど、ああいう競馬ができれば、これからもチャンス十分やね。

──前走はマイナス12キロで、今回がプラス8キロ。馬体重の変動が激しいタイプのようですが、何かそれにつながる弱さがあるんですか?

小牧 いや、そんなことはないんやけど、確かに今回は、もうちょっと絞れてもいいかなと思った。体でいうと、前回が一番よかったからね。今回も十分頑張ってくれたけど、もう少し絞れてくればもっと動けるんちゃうかな。

──ドルチェリアは、小牧さんが調教をお手伝いしている笹田厩舎の馬ですが、普段はどんな馬ですか?

小牧 ちょっと怖がりなところがあるけど、普段はおとなしい馬だよ。でも、レースに行くとうるさいです。なんせエンパイアメーカー産駒やからね(苦笑)。ゲートが悪いから先入れで。だいぶおとなしくなったみたいだけど、最初はもっと癖馬だったらしいよ。

──そうなんですね。ということは、ここにきて心身ともに整いつつあると。

小牧 そうやね。いい競馬ができるようになってきたし、ホントにこの馬は楽しみや。

──日曜日のニホンピロスクーロも、昇級初戦で見どころのある競馬でしたね(阪神6R・3歳1勝クラス・7番人気5着)。

小牧 1着の馬は抜けてしまったけど、普通に外に出せていたら2着くらいはあったね。もともと1勝クラスでもやれると思っていたし、今回もひょっとしたら…っていう気持ちで乗っていたけど、道中で気の悪さが出てしまって。

──確かにポジショニングが悪くなるシーンがあって、万事休すかと思ったのですが。

小牧 ガーッと天井向いたんですわ。砂を被っても平気なはずなのに、この前はなぜか嫌がって。でも、下がってから直線で盛り返したからね。やっぱり走るなと思った。まぁ、2走前といい、今回といい、気の悪さが出始めたのは気になるけど。

──2走前というと、ゲート内で立ち上がった件ですね。

小牧 そうそう。ゲートに向かうときも、突然止まったりして。スタッフに聞いたところによると、攻め馬でもちょっと気の悪いところを見せ始めたらしい。このあとはちょっと休むらしいから、まぁ一服してからやね。

──昇級戦で初めての1400mだったわけですが、距離的な感触は?

小牧 1800mよりは1400mのほうがいいと思う。そういう話をさせてもらって、この前はあそこを使ってもらったんやけどね。この馬もホントに楽しみですよ。走ってくるよ、きっと。

太論

「ニホンピロスクーロも走ってくるよ、きっと。」

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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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