東京の長距離戦は荒れる。みんな考えている力関係と、結果が結びつかないのは、かつての3200mの天皇賞時も、A級馬の出走した目黒記念もそうだった。現在はこのレースがもっとも荒れている。消去法を取らないで、伏兵にも手を広げたい。
中心には55キロのトウカイオーザ。前走、57キロでアドマイヤボスを差し切っている。2キロ減は魅力だ。鍵は初めての東京コースだが、実はこのトウカイオーザの一族は東京の長距離戦大歓迎の血を引いている。半兄のトウカイテイオーは、現在のような体系が整った大戦後、史上初めて東京コースの経験なしに日本ダービーを勝った馬だった。母トウカイナチュラルの半姉になるトウカイローマンも、初コースになった東京2400mのオークスを勝っている。まず不安はない。
これは今回のトウカイオーザとは関係ないが、この牝系ファミリーの牝祖になるのが、伝説の牝馬ヒサトモ。ヒサトモは東京のダービーを大駆けして勝ち、当時3200mだった東京の秋の天皇賞を大差で勝った記録がある。
相手は一応はアドマイヤボスだが、昨年のこのレースの凡走が気になり、52キロのハッピールック、台頭すると必ず波乱になるクラフトマンシップなど、伏兵にも手を広げたい。