スマートフォン版へ

アルゼンチン共和国杯

  • 2001年11月02日(金) 12時12分
 東京の長距離戦は荒れる。みんな考えている力関係と、結果が結びつかないのは、かつての3200mの天皇賞時も、A級馬の出走した目黒記念もそうだった。現在はこのレースがもっとも荒れている。消去法を取らないで、伏兵にも手を広げたい。

 中心には55キロのトウカイオーザ。前走、57キロでアドマイヤボスを差し切っている。2キロ減は魅力だ。鍵は初めての東京コースだが、実はこのトウカイオーザの一族は東京の長距離戦大歓迎の血を引いている。半兄のトウカイテイオーは、現在のような体系が整った大戦後、史上初めて東京コースの経験なしに日本ダービーを勝った馬だった。母トウカイナチュラルの半姉になるトウカイローマンも、初コースになった東京2400mのオークスを勝っている。まず不安はない。

 これは今回のトウカイオーザとは関係ないが、この牝系ファミリーの牝祖になるのが、伝説の牝馬ヒサトモ。ヒサトモは東京のダービーを大駆けして勝ち、当時3200mだった東京の秋の天皇賞を大差で勝った記録がある。
 相手は一応はアドマイヤボスだが、昨年のこのレースの凡走が気になり、52キロのハッピールック、台頭すると必ず波乱になるクラフトマンシップなど、伏兵にも手を広げたい。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング