頼んでもいないのに、頻りに予想を述べてくれる人がいる。競馬を介して知り合いになると、こんなことがよくあるものだ。気分が軽いと、ついつい頭に浮かんだことを言ってみたくなり、それは、期待に胸膨らむ午前中によくある。有り難くもあり、そうでもないのだが、“根が無くとも花が咲く”で、もしかしたら気になっていくのだ。
結果を問うこともなく、多くは、終わってしまえば忘れられているので、それによってどうのこうのということはない。だが、それはそれなりに育っていくことがある。どこかで耳にしたなということ、巡り巡って立派な事実に姿を変えているのだ。事実無根なのに。
正に、“虚は実を引く”なのである。
広く世の中、このようなことは沢山あると思うが、競馬という限られたスペースだからはっきり見えるのだ。たまには“嘘から出たまこと”で、その言葉が結果に結びつくことがあるから面白い。
よく「千三つ」といって。千口のうち三口商談がまとまればいいというが、千も述べまくって三つしか成り立たないのだから、とても信用できないと言うか、いや、それぐらい努力したから三つも成立したと考えるか、その塩梅をどう取るか。
競馬の場合、予想は三割的中すれば合格と言われていた。12レースなら4レース、少なくて3レースというところか。
しかし、3連単がシェアのトップという現状では、一日にひとつでもいいから大ヒットがあれば合格と思う向きが増えているのではないだろうか。偶然でもいいから、そういう考えは、こんなところから幅を利かせるようになっていく。
世間一般では嘘つきの代名詞として使われていた「千三つ」だが、偶然を重視するようになれば、そうでもなくなるのだ。ひとつのアイディアのようなもので、確かに競馬の世界は面白いと言えるのだ。
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