気配絶好は3歳のマンハッタンカフェと、シンコウカリド。オペラオー以下の古馬陣がずっと2年間もリードしてきたため、実績ではまだまだ見劣る形だが、有馬記念の持つ本質は、来季に向けての出発にある。3歳馬もこの時期になれば、もう4歳以上の古馬に追いついている。オペラオー、メイショウドトウなど5歳馬とはいうが、昨年までならもうベテランの6歳馬だ。能力はキープしていても、もう上昇や、プラスアルファを生む勢いはない。現実にこの秋後半、ジャパンCを制したのも、同ダートを圧勝したのも3歳馬だ。素直に買うなら、テイエムオペラオー=メイショウドトウではなく、3歳のマンハッタンカフェ、シンコウカリドだろう。
ただし、有馬記念はどんなケースもある。活力さえ残っていれば、ベテランの古馬がレース巧者ぶりを生かすこともできる。5歳ナリタトップロードを狙った。
3歳暮れの有馬記念以降、対テイエムオペラオーに10連敗も喫しているが、その差はいつもわずか。決して成長力や底力で劣ったわけではない。今春、3000mに3分02秒5という驚異的な日本レコードを樹立したのが能力の証明と考えていい。この秋、落馬事故があってトップロードは順調ではなかった。
これがプラス、ジャパンCで巻き返しの善戦を示したように、トップロードにはまだ今季の活力が残っている。ライバルだったオペラオーは引退する。こちらは残る。ここで再逆転して来期を展望したい。