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馬券収支を上げる2つの基礎的な考え方

  • 2008年12月22日(月) 18時00分
 馬体、血統、タイム、騎手、過去成績など。競馬という種目は様々なファクターで予想することができますが、仮に正しい予想ができたとしても収支が良くなるとは限りません。逆に予想が下手でも馬券で勝つことはできなくもありません。

 今回は、誰でもトータルの収支を上げることができる、基礎的な考え方を挙げておきます。これらは非常に簡単なことに思えますが、実践できている人はかなり少ないと思います。私自身も完璧にはまだできていません。逆にこれらを実践することができれば、予想が下手でも収支を上げていく事ができると思いますので、馬券を買う際には必ず心掛けるようにして欲しいと思います。

・配当が安ければ見送り、配当が付けば買い。

 例えば、自分の中で1点だと思った馬券があったとしましょう。この馬券のオッズが仮に馬連で3倍だったら1点買いできるけど、これが100倍なら馬連とワイドを買うとか、資金を減らしてしまうということってありませんか?大半の競馬ファンはこの形で馬券を買ってしまうと思います。しかし、ここで選択すべき馬券は馬連1点なのです。競馬で重要なのは、オッズなどに左右されずに純粋にファクターを分析して、自分の中の馬券に対する意識を持つことです。

 私の場合、自分専用の新聞を使っていますので、そこにはオッズに関する情報が基本的にほとんどありません。ま、前走成績などは載っていますので、それを見ればある程度のオッズを推測することはできるのですが、馬を見て予想を組み立てるまでに私はこれらの項目も基本的には見ません。私の競馬予想ファクターは「馬を見ること」なので、予想を組み立てるまでは配当に関わる要素を基本的にシャットアウトするわけです。

 そうして予想を組み立てた結果、配当が良ければ(確率に対して適切なリターンがあるかどうか)馬券を買い、安ければ見送っています。だから、さっきの例で言うと前者の馬連3倍の時は見送って、馬連100倍の時に勝負するということです。ほとんどの人はこれができていないと思いますので、意外とこれを忠実に実行するだけでも馬券の収支は大幅に改善されるでしょう。

・馬券に意思を反映させる。

 3連単が登場して、皆さんの馬券が「雑」になっているのではないでしょうか。近年、多点数を買う上でマークカードは飛躍的に便利になりました。フォーメーションやマルチがそれです。私はこれらのマークカードは基本的に使用しません。先にも述べたように馬券が「雑」になるからです。競馬で勝っていくためには、自分の意思を馬券へ正確に反映させていく必要があります。極論を言えば、3連単の1点買いこそが馬券のあるべき姿なのです。ただ、それだと的中率は相当低くなりますので、資金の回転が悪く、的中する前にパンクしてしまうこともあるでしょう。

 馬券を買う上で大切なのは、「今、自分に何が見えているか」ということを理解することです。1着で堅そうな馬が見えているのか、3着までに入線するかも知れないという穴馬が見えているのか、そういった自分の中での意識をキッチリと整理して、その「見えているもの」に沿った馬券を組んでいくことが重要です。これらの意識を整理していけば、馬券の点数はそれ程増えることはありません。

 上記2点を踏まえながら、先週の私の馬券を見て欲しいと思います。

21日中山3Rの的中馬券



 この馬券は儲かってはいますが、上記のポイントを踏まえると失敗作です。何故かと言うと、自分の持っていた意思が7-14の馬連1点だったからです。3連単に関してはあの買い方でも良いと思います。強いて言えば、7→14→2と7→14→9の2点を1000円にしていないということと、間に入られるとすれば9だけだったので、7→2→14の目は要らないという事です。

 しかしそれよりも大きなポイントは、ワイドに多くの金額を割いてしまったということです。この分を馬連に充てて厚く買うべきでした。というより、このレースは馬連1点1万円で勝負すべきレースでしたね。的中率を考えると、この馬券のようにワイドに厚めに張った馬券というのも有りなのですが、断然人気の9番が負けそうな雰囲気で、妙味が馬連1点にある以上、ここは馬連1点で勝負するのがトータルで高収益を上げるための買い方です。

 このように、馬券は予想以外の部分でも奥が深いものです。いきなりから上記の2つの考え方をマスターするのは難しいでしょうが、意識していくだけでも全く結果は違うと思いますので、まずは先週のご自分の馬券を振り返りながら、こういう意識の場合はこういうように買うべきだったということを検証してみて下さい。それを繰り返していけば、毎回の馬券がちゃんと糧となって、理想の馬券を買えるようになっていき、収支が大幅に向上していくと思いますよ。

【次走の激走候補】
グレートバルサー(クリスマスカップ5着)
 ジェニュイン産駒で腹ボテの体型だが、それにしても今回はまだ余裕残しだった。それでも5着に入ったように中山コースは合っているし、馬体が絞れてくればもっとやれるはず。開催が進んで馬場が荒れても大丈夫だし、次走辺りは好走する態勢が整いそうだ。

スナークユーチャン(古馬1000万下5着)
 今回は非常にデキが良く、期待していたが前を追っかけすぎた分終い伸び切れず5着に敗れた。本来は溜める競馬の方が合っている馬。馬体は使いながら確実に良化しているし、巧く溜めていければ巻き返しは必至だろう。距離は1400mがベスト。

マスタープラン(2歳新馬8着)
 今回が初戦だったが、馬っぷりはマズマズ。ただ、仕上げが甘くて、まだ腹回りに余裕があった。これを叩いて変わってくるだろう。ゴールドアリュール産駒らしいスピードがあるし、腰もしっかりしているので直線の坂も大丈夫。一叩きされた次走は先行からの押し切りが濃厚。


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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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