詮ないこととわかってはいても、なんとかならないかと願っているのが凡人の常。叶う筈がないのに繰り返しているのだ。
亡き人に対する思いは、その最たるものはないだろうか。いくら、もう一度会いたい、再び語り合いたいと願ってもどうにもならない。なのに、多くの人がそれを思っているのだから。この雲霧を払うにはどうしたらいいのだろうか。
これらの事柄を人生に置き換えてみると考えの道すじがはっきりしてくる。
苛酷な生活をしていると、人生への期待が薄れていく。どう願っても叶わぬことばかりだ。失望し、生き抜く力がなくなっていく。
さて、そこで、考え方を大きく転回させてみるのだ。人生への期待ではなく、人生が自分に寄せる期待と、自分の心を180度転回させると、どうだろう。その期待に応える日々を送ることになるのだから、バックボーンがしっかりする。亡き人も、自分に何かを期待しているのだと思えてくる。
この心の転回は、競馬にも応用できる。競馬ぐらい詮ないことを繰り返すものも少ないから、是非、この考え方を取り入れてみたい。もしああなっていたら、こうなっていたらの繰り言が言いたくなったら、ここで心を大きく転回させるのだ。
競馬に期待するのでなく、競馬が自分に期待するものはと置き換えてみればいい。これまで一度も考えたことがないというのが当然と言っていいこの心の転回、案外、気分転換にもなりそうだ。そして、やってくる大きなゆとり。このゆとりが、福を運んでくることになる。競馬がこの自分に期待することとは何であろうか。取り敢えずは、認めること、認めてくれること。そこから生まれる称えるという感情。競馬とのいい関係が生まれてくる。自分の心にも光が差し込んでくる。競馬の期待に応える、この構えができたとき、きっと大きな大吉が訪れるのである。
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