スマートフォン版へ

傾向が偏る時に勝負しないと

  • 2009年02月02日(月) 18時00分
 12月から好景気が続いていましたが、先週は全く駄目でした。久しぶりに競馬場に行ってお金が大きく減りましたね。ただ、駄目な時は駄目。生き物に生き物が乗って行われる競馬は難しく、確実なものなど存在しないので、それは仕方のない事です。良い時にちゃんと儲けて、トータルで勝てば良いのです。

 しかし、私の様に予想を仕事としていると、全く駄目だと思っている時でも競馬場にいないといけないので、引きずって今週のように大きく負けてしまうこともあります。では、そもそも「駄目な時」とはどういうものでしょうか。

 「ギャンブルは引き際が大事。」競馬ファンに限らず、パチンコとか競艇をやる人でも必ず出会う言葉でしょう。それだけギャンブルをやる上では引き際が大事で、これによってトータルの収支は大きく変わってきます。

 「ここで止めて次に当たったら…」、「もう少しやれば流れが変わるかもしらない」というネガティブな思考、逆に勝っている時の「今日は見えているからもっといこう!」、「今日は見えているけどそろそろ打ち止めにした方が良い」。競馬ファンは常にこの葛藤との戦いだと思います。

 このタイミングを察知する上での最も有効な手段というのは「勘」です。ただ、勘というのは経験と知識によって導き出されるものですから、「正しい勘」を身に付けようと思えば相当の年月を要します。実際、正しく勘が働く人いというのは相当稀だと思います。

 そこで、今回は勘が働かなくても自分が見えているかどうか判断するための基準を挙げておきましょう。これらは簡単な事かもしれませんが、意外と皆さんが実践できていない事だと思いますので、あえてここで挙げておきたいと思います。

・自分の本命馬と3着以内に入線した馬の着順を見る

 自分が予想した本命馬の着順を見る事は一つの尺度になるでしょう。その馬がある程度上位(1〜3着)に入線している、もしくは不利を受けて惨敗したような時はズレているとは言えません。

 しかし、途中で手ごたえが無くなって、見せ場も無く終わるような時は要注意です。見えている傾向と違うのかと思って、逆の馬を選んだりして、それでもまったく想定していない馬が上位に入線してきた時は、その日が「見えていない」日です。これは自分の競馬予想スタイルと、今、正に行われている競馬の噛みあいが悪いと起こることですから、そういう日には素直に退き下がるべきです。「退くも兵法」なのです。

 また、自分が想定していた馬と3着以内に入線した馬のタイプを見比べることも大切です。それらが全く異なっている場合は、先ほどの自分の本命馬の時よりも更にずれている可能性が高いです。そういう時にも潔く退き下がる方がトータルでのプラスに貢献してくれることでしょう。

・単勝を買って2着、馬連を買って1着3着

 こういうことってよくあると思います。競馬をやっていれば誰もが感じることですね。これは正直流れが悪い時に偏る現象です。

 そもそも競馬で言う流れとは、自分の予想法とその「場」の噛み合いのことなので、これが微妙にずれているような時は修正するのが難しいです。仮に全くずれていて、真逆の傾向の馬が上位にきた時には、その真逆の傾向の馬を買えば当たるので修正は簡単です。競馬で一番難しいのは、「ハッキリと修正できない」ことなのです。ギリギリ外れるという事象が続くということは、微妙にずれているという事で、ハッキリと修正できない分厄介です。こういう時には一番諦めが付きにくいかもしれませんが、キッパリと止めておいた方が良いと思います。

 止めたところで次のレースに当たるかも…。このような葛藤との戦いは常にあると思いますが、「競馬はずっとある」の精神で取り組んで、トータルで考えればそれも含めて止め時を考える方が有利だということを理解しておいた方が良いと思います。

 そうすれば大きなダメージを受けることなく、トータルで考えると有利な立ち回りをしていけると思います。競馬はずっとありますし、自分の予想法と競馬の相性が良い、傾向が偏る日に勝負していけば最も効率的に勝っていく事ができるでしょう。

【次走の激走候補】
メイショウローツェ(3歳500万下13着)
 今回はテンに行けず、全く持ち味の出せない競馬になったが、馬体自体は悪くなかったし、先行すれば同じような結果にはならないはず。ただ、今回はこの馬にとって長い距離だったので、次走以降に1400mくらいのレースに使われれば変わるはず。条件替わりで期待したい。

サンダーセブン(3歳未勝利9着)
 好馬体だが、騎手のコメントによると最初の芝で頭が高くなったので、オールダートの方が良いとの事。体型的にダートの短めの距離は条件が合うし、芝の部分がない1200mのダートなら変わり身がありそう。次走、条件を変えてくるようなら期待できそうだ。

フジノアリオン(古馬500万下8着)
 先週のダートは、「外枠の先行馬」にとって分が悪い条件だった。その条件下で7枠14番では8着に惨敗してしまったもの仕方がないところ。馬体は引き続き良いし、先週のような偏りがある条件でなければ全く着順が変わるはず。内目の枠で逃げられそうなメンバーなら即勝負。


競馬総合チャンネルでは、毎週火曜日に特別登録馬から週末の馬券的注目馬を挙げる「現場主義者の狙い馬」を掲載中!

古澤秀和氏の活動、理論の詳細などは「古澤秀和の競馬予想」へ

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

馬券総合倶楽部にて予想提供中!

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング