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競馬ファン同士の絆

  • 2009年02月11日(水) 00時00分
 不安な世相だからこそ、互いの絆を求める思いは強くなる。繋がり合い関わり合って生きていきたいと願う。人の自然な姿は、支え合って共に歩むところにあると言っても良く、誰も孤独では生きては行けない。

 では、競馬ファン同士の絆とはどんなものなのだろうか。この場にいること自体、想いの丈を打ち明けた良き理解者みたいなものといったところか。自分を理解してくれる人がいる、つまりは、自分を許してくれる味方なのだという繋がり、こんな感じではないかと思う。

 さて、実際にスタンドにいてレース検討に立ち向かうとき、この絆は、どんな力を発揮しているのだろう。恐らくは、なんの影響も及ぼしてはいないだろう。互いに自分の予想を述べ合ったところで、それが力になるとは誰も思ってはいない。格好とつけて言えば、勝負は孤独なもの、他力本願では成功は有り得ないと知っている。仲間が集まって、ワイワイやっていても、決断をするのは自分、その瞬間は孤独だ。

 では、どうやって互いに良き理解者として認め合っていけるのか。それは、立場を考えずに忌憚(きたん)なくものが言えるからではないか。競馬を種にコミュニケーションが図れるところ、互いの想いを伝え合うことができるところだろう。それも上等になると、上手に話す以上に、上手に聴くことに長けるようになっていけるのだ。それは相手を受け入れることでもあるから、とても心地よくもなっていく。ただ言い合うだけでなく、互いの価値観を認めることにもなるのだから、絆は深まっていく。聴くということ、それは相手の味方になること。逆に、よく聴いてもらえれば、その相手との絆は深まるのであって、一方的なもの言い、聞く耳をもたないものは、確実に嫌われる。仲間を増やして居心地を良くする術を、競馬の中に見出してみるのも、生きぬく知恵になるのではないか。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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