先週行われた
フェブラリーSは、6番人気の
サクセスブロッケンが優勝しました。これを馬券にできなかったのは、予想屋としてはかなり反省すべきだったと思います。何故なら、「馬券妙味」の観点から見るとこの馬から入るのが「定石」だからです。
サクセスブロッケンには、今回のレースで前走よりも前進できる材料が揃っていました。
◆脚長で広いコースが合っている
先行馬なので小回りが得意と勘違いされがちですが、シンボリクリスエス産駒で520kgを超える大型の馬体、脚が長い体型を考えると、当然広いコースに適性があります。しかも、今回は大外枠でのびのびと走れる条件も揃っていました。
◆軽い馬場が合っている
大型馬ですが、線が細めで、どちらかと言うと軽い馬場の方が合っています。地方の重い馬場での完敗で人気を落としていましたが、適性面を考えると確実に今回は前進します。
◆マイルへの距離短縮が合っている
ここ数戦の敗因は色々とありますが、主な原因は「掛かる気性」でした。前走の川崎記念ではずっと力みっぱなしで、直線も伸びを欠いてしまいました。
その点を考えると流れが速くなるマイルへの距離短縮は大きなプラスだったと言えるでしょう。
◆馬体が回復していた
近走は使うたびに細くなっていたのが、今回は馬体重が増えていたように回復してどっしりと見せるようになっていました。
これらのように、前走やその前のレースよりも着順を上げる事ができる要素が揃っていたのにもかかわらず、今回のレースでは単勝オッズ20倍超の6番人気。返し馬をしなかったなどのマイナス要素ももちろんありましたが、それを嫌うよりも人気的な妙味でここから入るのが今回のフェブラリーSでは正解であり、馬券妙味を考える買い方をするなら当たり前だったと思われます。特に前予想では◎サクセスブロッケンは必ず打てなければいけない印だったと反省しています。
確率論から言えば、カネヒキリから入るのが良いかと思われますが、馬券はトータルで利益を出していくものですし、そういうスタンスで臨んでいる以上は「獲るべきレース」だったと思います。
競馬は毎週24レースまたは36レースが行われているわけですから、こういった「上積み材料とオッズの逆行」というのがどこかにたくさん落ちているはずです。
このような馬券をキッチリと見つけ出して、買い続けていけば、馬券収支は自ずとプラスになっていくはずです。私の予想は基本的に馬を見て買うのがスタンスですが、こういったあからさまな買い材料が揃っているものもうまく提供していければと思っています。
ちなみに、うまくいった例もひとつ挙げておきます。
1着に入線した
アウトクラトールは、前走で2番人気に支持されていましたが、控える競馬を教える形で6着に敗れていました。今回はその成果が見込め、前走よりもスムーズに内のポケットで競馬ができるメンバー構成だったのにもかかわらず、人気は逆行して6番人気。また、上位人気の馬も前走が人気薄で好走していきなり人気が跳ね上がっている馬などだったので、信頼度が高いものではありませんでした。
それを考えると十分買えますし、この単勝1350円、複勝470円の配当はかなりおいしかったと思います。
【次走の激走候補】
ダイゴカムイ(古馬1000万下 8着)
行きたい馬が揃っていて、ハイペースは必至と読んでいたのに、逆に各馬が控えてしまって前半3ハロンのタイムは35.1秒。雨で脚抜きが良くなっている馬場で、このクラスではありえないスローペースになっては、最後方から行って届くはずがない。差しの決まりやすい阪神で巻き返す。
ローランウェルズ(古馬1000万下 5着)
馬体・気配・長距離適性が共に良かったので期待していたが、レースでは良い感じで進んでいたものの、4角で他馬にぶつけられる不利。実力負けではない。長い距離は合っているし、これくらいの条件で使い続ければチャンスは近いうちにきそうだ。
ヴィヴァチッシモ(初音S 6着)
見るからにサンデーサイレンスの血が入ったしなやかな筋肉で、デキ・気配も共に良かったので期待していたが、レースでは内でうまく立ち回ったものの、直線ではロクに追わず中途半端な競馬になってしまった。しっかり追えば伸びそうな手応えだっただけにあれはもったいない。ベストは1200m〜1400mなので、次走の巻き返しに期待したい。
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