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マンハッタンカフェ産駒について

  • 2009年03月23日(月) 18時00分
 リズムを崩していた2月とは打って変わって、今月になってだいぶ調子が上向いてきました。今週から春のGIシーズンを迎えるだけに、良いリズムで臨めるのは幸いです。

 先週の好調を支えてくれたのは、いつもの偏った傾向ではなく、あまり傾向のないフラットな馬場状態でした。阪神競馬場はこれまで芝コースがやたらと力の要る状態で、軽い切れ味のある馬は全滅に近い状態だったのですが、先週はようやく切れが生きるような状態になっていました。ただ、極端に軽い馬場という感じではなく、若葉Sを勝ったベストメンバーのように、パワーを持ちながらも瞬発力はあるというタイプが好走していたように思えます。

ベストメンバー&セレスコクオー馬券


 そのベストメンバーはマンハッタンカフェ産駒です。先週は芝・ダート共にこのマンハッタンカフェ産駒の恩恵を受けましたが、この種牡馬はその特徴が出やすい種牡馬であると言えるでしょう。

 全体的に父と同じように大型に出る傾向がありますし、毛色や筋肉の質も全体的に同じような感じです。ただ、この産駒は全体を見ると成長力に乏しく、大型の分脚元への負担も大きいのか大成しない馬が多いように思えます。

 しかし、今年の3歳世代では先に挙げたベストメンバーはじめシンザン記念を制したアントニオバローズや中京2歳Sを制したメイショウドンタクなど、そこそこの素材が揃っています。これらと、走らないマンハッタンカフェ産駒の違いは何でしょうか。それは筋肉の強さと脚元の軽さだと思います。

 アントニオバローズに関してはあまり軽さはありませんが、筋肉の強さがあります。メイショウドンタクは鈍い馬が多いこの産駒にしては運動神経が良く、ある程度の軽さも感じられます。ベストメンバーは脚がこの産駒にしては細めで、使いながら上体も絞れて軽さが出てきました。筋肉の質も強くて、今年のマンハッタンカフェ産駒のラインナップでは将来的なものを含めて一番だと思います。

 要するにこれらの馬は、大型で動かす事が難しい馬体を動かせる筋力、又は動かすのにそれ程の力を要しない軽めの脚を持っているわけです。あとはリズミカルで素軽い歩様を見せるように、運動神経も良いですね。

 逆にこれらの特徴がないマンハッタンカフェ産駒はただの鈍い馬で終わることが多いのです。

 今年は新馬戦が先週で終了しましたが、次の2歳馬がデビューする頃にこの特徴を把握しておけば、その馬を追いかけるだけで収支を向上させてくれる馬を見つけることができるでしょう。

【次走の激走候補】
ヒカルマイアイドル(新馬戦4着)
 仕上がりの良さが目立っていたし、返し馬の動きも良かった。造り的にはハナを切ることもできるようなものだが、レースでは後方に下げ過ぎていたし、直線に入って良く伸びていたが、前との差があり過ぎて鞍上も早々と止めてしまっていた。こんな馬ではないし、次走は当然勝ち負けになる。

ピサノキコウシ(3歳500万下6着)
 まだ本当には良くなり切っていないが、だいぶ立ち直ってきた感じだ。ただ、レースでは位置取りが後ろ過ぎたし、直線の伸びは目立っていたがもう既に大勢が決した後だった。本来はもっと前で運べるはずだし、脚抜きが良い馬場状態なら勝ち負けになる馬だ。

タイセイファイター(但馬S10着)
 マンハッタンカフェ産駒で筋骨隆々の馬体なので、道悪になっても平気だろうと思っていたが、ツナギの角度が深過ぎるためか、のめってしまって本来の競馬ができていなかった。こんな馬ではないし、次走あたり良馬場でやれるようなら勝ち負けになるはずだ。


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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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