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異常に時計が速い馬場への対処方法

  • 2009年04月27日(月) 18時00分
 先週から京都開催が始まりましたが、1週目からあいにくの大雨。芝・ダートは共に土曜が不良、日曜が重でのスタートとなりました。

 それにしてもダートは時計が速かったですね。土曜日の最終レースが古馬500万下クラスだったのにも関わらず、1200mのレースで1分09秒6という異常とも言えるタイム。他のレースも異常に時計が速く、アンタレスSは確実にレコードでの決着なることは、これらから読み取ることができました。

 そのアンタレスSは案の定レコードでの決着となったのですが、このような脚抜きが良く、時計の速い馬場で好走するタイプの馬とはどんな馬なのでしょうか。

 まず一番重要なのは造りが軽いこと。骨、特に脚が細めで、筋肉の量も必要以上に付いていないタイプが良いでしょう。

 もう一点重要な要素があって、それは柔軟性が高いこと。ツナギや身のこなしの柔らかさをチェックすれば良いでしょう。身のこなしの柔らかさは、パドックで歩いている時の歩幅を参考にすると良いでしょう。体が柔らかければ、関節の稼動域が大きいので当然歩幅も大きくなります。大きな完歩でしなやかに歩けていればOKです。

 これらの2つの要素を両方併せ持っていればベストですね。ただ、両立している馬だけが良いというわけではないので、その他に関しては、これらの要素の強さを見れば良いでしょう。

 例えば、「柔軟性はそれほど高くないけど造りがとにかく軽い」というパターン。これはアンタレスSの勝ち馬、ウォータクティクスが該当しますね。同馬はウォーエンブレム産駒で、この産駒に良く出る「立ちツナギ(ツナギの角度が立った馬)」の馬なので、あまり柔軟性は高くありませんし、パドックでの歩幅も当然小さくなります。しかし、この馬は「軽さ」が非常にある馬ですし、時計の速い馬場で当然有利となる先行力も持っています。柔軟性が足りないというマイナス面を、これらのプラス面が補ってしまうので、ウォータクティクスはこのような脚抜きの良い馬場で強いわけです。

 ダートはいったん時計が速くなりだすと、その傾向は開催中ずっと続きます。もちろん先週のように雨が降らなければ、先週のような異常な馬場にはならないでしょうが、それでも全般的にかなり軽い馬場になるはずです。今開催の京都のダートは、「軽くて柔軟性の高い馬」を意識して買っていけば、良い馬券が取れるんじゃないかと思います。

【次走の激走候補】

トップオブハワイキ(古馬1000万下 15着)
 今回は約5か月の休み明け。パドックでの仕上がりも良かったし、返し馬の動きもマズマズ良かったので期待していたが、レースではやや出遅れ気味になって、それを追っ付けて先行する形で運び、向正面ではもうバテてしまった。これで変わってくるだろうし、人気が落ちそうな次走は狙い目だろう。

ダイショウジェット(アンタレスS 5着)
 非常に馬が良くなっている。筋肉の付き方がダート馬として理想的になってきたし、返し馬の動きも迫力満点。ただ、今回はパワータイプのこの馬にとっては馬場が軽過ぎた。その割に5着と健闘できたし、ある程度力が要る馬場に条件が変わればチャンスは十分。

キンショーオトヒメ(糺の森特別 6着)
 馬体が良くなってきたし、返し馬の動きも良かった。レースでも直線に向いて突き抜けそうな勢いで良く伸びていた。内を通った馬が有利なレースになってしまったので、最後は伸び負けしたが、内容的にはかなり良かった。重馬場との相性も良かったので、「外が伸びる道悪馬場」という条件が揃えば狙ってみたい。



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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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