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プリンシパルS他

  • 2009年05月08日(金) 12時50分
 青葉賞(アプレザンレーヴ)で成長株が台頭し、今週は2着までにダービーの優先出走権が与えられる「プリンシパルS」、そして「京都新聞杯」。京都新聞杯の組は、現在の獲得賞金からみて2着の賞金加算では苦しいのではないかと考えられている。プリンシパルSはフルゲートの18頭立て。どちらも厳しいレースになること必至。スケールあふれる馬の台頭に期待したい。

 東京のプリンシパルSには、皐月賞組(9〜18着)が4頭折り返してきたが、エース級と対戦してきた強みはあるとはいえ、そう簡単に巻き返せるとは思えない。

 未知の魅力あふれるオオトリオウジャ(父ゴールドアリュール)に期待したい。デビュー戦(10月)の東京1800mでは、出負けした形で置かれたが、上がり33.3秒で伸びてモンテトウルヌソル(1月の京成杯を0.1秒差4着)以下を降して新馬勝ち。

 2戦目は同じ東京1800mで、前半1000m通過63.5秒という超スローの1戦。5着までクビ・ハナ・クビ・ハナの大接戦になったが、今回も対戦するケイアイライジン(弥生賞5着)などに競り勝った。大跳びでいかにも若く、スパッと伸びたわけではないが、内と外から来られたゴール寸前きわどく抜け出した。勝負強いと同時に、強運を思わせる。

 オーバーホールは予定通り。ただ、ちょっと復帰が遅れ、関西遠征をいとわない小島茂厩舎は最初、3月初めの「すみれS」の予定だったが、3月28日の「毎日杯」にズレる誤算があった。明らかに完調手前でも、もう待てない、そんな印象もあったが、勝ったアイアンルック(NHKマイルCに出走)とわずか0.3秒差だけ。

 前出のアプレザンレーヴとは0.1秒差。6日の「兵庫CS」でスーニを倒したゴールデンチケットとも0.2秒差の5着に差してきた。そのあとも約1か月近く栗東に残って、坂路中心の最鍛錬。美浦に戻った最終追い切りでは、Wの長めからビシッと追い切れた。

 まだ3戦のキャリアだが、2連勝当時や、前走の毎日杯時より明らかに鋭く、たくましくなっている。勝負強さに期待したい。祖母ミラクルミユキ(父ノーザンテースト)は、カツラギエースの半妹。成長力、底力にも期待していいだろう。

 強敵ぞろいだが、相手妙味は先行のミッキーペトラ、急上昇のイコピコ、大跳びのしなるストライドが魅力のヒカルマイステージとする。

 「京都新聞杯」の2200mは、再びスローになるとみて、行くロードロックスター(母レディパステル)の残り目が狙い。「新潟大賞典」は、得意のスローで直線だけの爆発力比べになるとみれば、再び、いや3度目となるオースミグラスワンだろう。540kg台、58kgの斤量は問題ではなく、カギはスローになってくれるかどうかだけ。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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