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時計が速いのにパワータイプが好走する異常な馬場

  • 2009年05月11日(月) 18時00分
 先週の東京競馬場・芝コースは、時計は速かったのですが、上位に入線している馬を見るとダートをこなせるようなパワーを持った馬か、馬体重の重い大型の馬ばかりでした。私の頭の中には、「時計が速い=軽い馬が有利」という思い込みがありましたが、軽さよりも筋力の強さで時計が出る馬場があるということも認識させられた一週間でした。

 そのような条件下で行われたNHKマイルCはジョーカプチーノが勝ちました。仕上がりが良く、馬格もあるタイプなので上位争いを期待していましたが、あの圧勝振りには少々驚きました。遅い馬の多いマンハッタンカフェ産駒ですが、この馬に関してはマイルくらいでスピードを生かす競馬が合っていそうです。この路線では大崩れすることはなさそうなので、今後も注目したい一頭です。

 人気を背負って敗れたブレイクランアウトとフィフスペトルは、今回の馬場にしては馬格が足りなかったと思います。2頭とも小さい馬ですし、仕上がり的なもの、枠順を考えて、2頭とも要らないという結論に達し、直前情報では無印扱いとしました。

 フィフスペトルの方はどうしても遅いという印象がぬぐえない感じです。ブレイクランアウトの方は休み明けで本来の張りがありませんでした。それらも敗因の一つでしょう。

 私自身の馬券はワンカラットの単複が本線でした。配当的には人気し過ぎで妙味が薄かったのですが、全ての要素の色々なバランスを考えてこの馬で勝負する事にしました。結果は出遅れて位置取りが後ろになり過ぎ、直線はただ一頭追い込んできましたが、6着止まり。本来は好位を取れる馬ですし、そのような馬が有利な競馬にもなっていただけに、かなり悔やまれるレースでした。

 これも競馬ですし、紙一重のところで勝負しにいったので仕方が無かったと思います。予想としては悪くなかったと思いますので、切り替えて今週の競馬を予想したいと思います。

 さて、今週はヴィクトリアマイルが行われます。ウオッカやカワカミプリンセスなど、良いメンバーが揃って面白いレースになりそうですね。どんな馬が有利な馬場になるかは、今週の土曜日の競馬を見てみないと分からないところがありますので、有力な馬について、それぞれの特徴に触れておきたいと思います。

ウオッカ
 牝馬にしては馬格がある方ですし、速い時計にももちろん対応できるので、先週の様な馬場になれば非常に有利でしょう。昨年は海外遠征帰りで負けましたが、今年も状態は大きなポイントになるでしょう。トモに張りがあれば大丈夫です。

 あと、この時期に一つ注意したいのが道悪。これまでの成績を見ての通り、道悪はかなり下手だと思います。雨で馬場が渋るようなら、断然人気になりそうなだけに嫌ってみると面白そうです。

カワカミプリンセス
 こちらも牝馬にしては馬格がある方ですし、筋肉は量があって質も強いのでパワーがあります。こちらも先週の様な馬場は適性が高いですね。ただ、同じ時計の早い馬場でも、本来の府中の様な軽い馬が有利な馬場になるとスピード負けしてしまう可能性はあります。

ザレマ
 牝馬離れした馬格の持ち主で、道悪成績が優秀なように明らかなパワータイプです。先行するスピードも持っているので、先週の様な馬場や道悪になれば食い込める可能性がある馬です。

 この3頭については、雨が降る降らないがかなり影響しそうですし、週末の天気がどうなるか楽しみですね。馬券的には雨が降った方が面白そうです。

 ヴィクトリアマイルについては、状態を含めたフォトパドック診断をブログ(→こちらからご覧ください)に掲載しますので、そちらも是非参考にして下さい。

 火曜日には掲載できると思います。

【次走の激走候補】

セントラルコースト(オアシスS 13着)
 スピードのセンスはかなり感じる馬だが、このクラスで勝ち負けをしようと思うと、やはり短めの距離の方が良さそうだ。馬体はかなり良くなっているし、能力自体は重賞でも勝ち負けができるレベルにきているので、距離短縮での巻き返しを期待したい。

ヘヴンリークルーズ(高尾特別 10着)
 休み明けだったが、仕上がりは悪くなかったし、走れるデキではあったと思う。今回は位置取りが後ろになり過ぎた事と、軽い馬にとって不利な馬場状態が敗因だろう。もっと軽い馬場になっていればチャンスは十分だし、巻き返しが期待できそうだ。

スティーヴハート(未勝利戦 4着)
 ツナギや胴が長いし、長めの距離は合っている。今回は揉まれる形で持ち味を出し切れなかった感じはあるが、外目の枠を引けば変わってきそう。距離はもっと長くても良いくらいで、2100m以上の距離に使われれば再度狙ってみたい。



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古澤秀和氏の活動、理論の詳細などは「古澤秀和の競馬予想」へ

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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

馬券総合倶楽部にて予想提供中!

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