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安達太良S

  • 2009年06月19日(金) 11時50分
 2歳馬の登場とともに、3歳馬がクラス分けの基準になる「新クラス」がスタートした。

 現在のクラス再編成は、「4歳馬だけ」が条件分けの元になる賞金が半分になる。したがって、4歳1000万下にいた「4歳馬」、例えば福島8Rのケージーハッピーは条件賞金900万から450万に。そこで新「3歳上500万下」のクラスに移動した。

 4歳はみんな移動するから、必ずしも降級という表現が当てはまらないこともあり、また4歳2勝馬が、3歳の1勝馬よりホントに強いかとなると、そうではないケースも珍しくない。だが、全体的には4歳馬の方が相手有利となる。

 新1000万クラスは、たとえば福島10R。サンクスノート、ターニングポイントなどの4歳馬5頭は、1600万条件から移動してきた。1000万と1600万条件は、一般に単なる1クラスの違い以上の「能力差」があるケースが多い。5歳以上の旧1000万下の2〜3勝馬は、4歳の3勝馬が仲間に入ってきては苦しい。3歳の2勝馬も、元1600万の4歳馬が相手ではだいたいは苦しい。したがって『新1000万下』は、旧1600万下で勝ち負けしていた4歳馬が断然有利となるケースが多い。ここは注意したい。

 そして11Rの新1600万下。先週までOPだった4歳馬が3頭(アンダーカウンター、エアマックール、ピサノエミレーツ)いる。この3頭、春に1600万下を勝ったばかりで、OPでの実績はない。また、勝ち上がり制になった現在、1600万とOPは一部のトップホースは別に、さして能力差はないことも多いから新1000万ほど「4歳有利」とはいえないのだが、どちらかという取捨になった場合、それは4歳馬の方が分がいい。いま成長中というプラスも加わるからである。

 人気の中心だが、4歳アンダーカウンターから入りたい。前走は休み明けで多少とも余裕残しの体つき、初コース、初の1700mの死角があったが、1分44秒0の好時計で差し切り勝ち。それまで1400m前後が中心だったが、むしろ平均スピードで流れる1700mが合っていることを示した。

 また、小回りコースの1700mなら、差し馬のスパートの位置やタイミングもだいたい決まっている。まさにピタリの条件がダート1700mだったのである。父母両系の血筋ともに、やはりという血を引く系統でもある。

 同じ4歳のエアマックール、ピサノエミレーツは軽視できないが、相手妙味は5走前の福島ダート1700m1分44秒6の2着が光るアルバレストと、小回り1700mこそ理想のマイプリティワンとしたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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