1600m、1400mを経験したあとのカフェボストニアンは有利だ。相手の出方しだいで、前走のように自分で逃げることも、また好位から抜け出す形もとれる。快速タイプがそろった1200mは意外にきびしい。単に時計勝負ではないこともある。このときに、1400m、1600mを経験した強みが生きてくる。
父のボストンハーバーは、輸入されて今春から日本で供用の新種牡馬。BCジュベナイルを制し、96年の2歳牡馬チャンピオンに輝いている。その父カポウティ(父シアトルスルー)も、2歳チャンピオンだった。
この父系の真価は圧倒的なスピード能力。完成されるのも早い。2歳戦と、3歳の早い時期にフルに回転する。
良くいえば圧倒的なスピード型。死角はあまり成長力に期待できないことだ。最初のうちはA級のスピードを爆発させる天才型だが、やがて気がつくとただの馬になっている危険はある。したがって、もしひとたびかげりをみせたら、決して追いかけてはいけないタイプの外国産馬だが、まだ大丈夫だろう。
このタイプ、展開はさして関係なく、相手は「タイム」であることが多い。1分08秒前後で乗り切れるだろう。
すでに1分07秒8をもつ牝馬サーガノヴェルも似たようなタイプ。この距離なら追っても伸びる。伏兵は差しに転じたここ2戦の内容(ともに上がり35秒9)がすばらしいシャドウスケイプと、立て直してきたスターエルドラード。しぼって買うレースだろう。
一方、阪神のフィリーズレビューは考えられているより混戦。カネトシディザイアから手を広げたい。穴は安藤勝のストロベリードールだろう。