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スペシャルウィーク産駒について

  • 2009年11月09日(月) 18時00分
 先週のファンタジーSはタガノエリザベートが制しました。同馬は、小倉で新馬戦を勝ったのですが、その時のレース振りが強烈で印象に残っていました。前が残る馬場状態・流れで後方から一気の差し切り勝ち。その迫力ある末脚にはかなりの素質を感じていました。

タガノエリザベート馬券


 このタガノエリザベートをはじめとして、1、3、4着はスペシャルウィークの産駒でした。


 スペシャルウィークの産駒は昨年ごろから急に良いのが出ていますし、これを押さえておかなければ今後の馬券の結果にかなりの影響が出ると思いますので、今回はその特徴を書いておきます。

 馬体面で最も特徴があるのは飛節の折の深さです。角度が深い「曲飛節(きょくひせつ)」の馬がほとんどで、こういった馬は長く良い脚を使えるのが特徴です。

 ただ、逆に難点もあって、バランス的に後ろ重心になるので、直線に坂のあるコースはあまり良くありません。平坦なローカルコースや、京都のような坂の下りを利して加速していけるようなコースが合うでしょう。

 脚が細い馬が多いのも特徴です。ファンタジーSの上位に入線したスペシャルウィーク産駒は、全て脚が細い馬です。スペシャルウィーク産駒で走る馬は、上体はしなやかな筋肉がドッシリと付いていることが多いのですが、脚元は細くて軽いケースが多いです。

 あとは、馬体重はある程度ある馬が良いということです。スペシャルウィーク産駒は筋肉の収縮力がアグネスタキオン産駒などに比べると遅いので、それをある程度の量でカバーする必要があります。そうなると、馬体重は重くなりますし、そういう馬が走る馬という傾向があります。

 ブエナビスタは異常な軽さと母系からくる筋力の強さもあるので、450kgくらいでも大丈夫ですが、どちらかと言うと、リーチザクラウンのように大型の方がスペシャルウィークの走るタイプと言えるでしょう。

 これらの観点から言うと、タガノエリザベートは牝馬にしては大型ですし、脚も細いのでかなり走る可能性があります。来年のクラシックの中心的存在になれる資質は持っています。

 逆に4着に敗れたラナンキュラスは馬格がないのがマイナス材料です。しなやかで良い馬なのですが、このあたりが上まで上っていくには障壁となりそうです。


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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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