秋のローカル福島開催最終週。例年より芝は傷んでいない印象はあるが、当然ある程度は時計がかかる。多頭数のハンデ戦、小回りコース。波乱の要素にあふれている。
過去10年、馬券に絡んだ30頭のうち、半数以上の「16頭」が上位5番人気までに入っていない伏兵によって占められているという記録がある。3連単が発売された過去5年、「85万、63万、30万」馬券が含まれている。人気馬をむやみに切ることはないが、伏兵馬をピックアップして加えないことには的中馬券はない。
伏兵トーセンキャプテンから入りたい。ここ3戦の内容、とくに前回の17着凡走で人気を落としそうだが、この馬、もともと左回りにも長丁場にも良績がないからこれは度外視。4走前、休み明けでとても本調子とは見えなかった13番人気の「札幌記念、GII」を5着している。差はたった0.2秒。2着ブエナビスタとも0.2秒差しかなかった。
右回りの2000mこそベストに近い舞台。昨年の「函館記念、2000m」では狙い済ましたように最内に突っ込んで快勝。札幌記念の5着善戦もインのラチ沿いに突っ込んでいる。
今回、引いたのは内の2番枠。少し荒れてきた馬場状態を考えるとふつうは決して望ましい枠ではないが、インを衝くパターンが多いこの馬には、むしろ思い切り良く伏兵らしい乗り方のできる好枠だろう。いつもの年ほど馬場のインは荒れていない。最短に近い距離を通ることのできるプラスと考えたい。
トウショウシロッコは7月の「七夕賞」と同じでまた内枠。その七夕賞は直線だけ外に持ち出すように伸びて4着(0.1秒差)。渋ってさえいなければ多少芝の荒れた程度のコンディションはこなせることをすでに示している。早め早めに動きそうな馬の多い今回は、展開にも恵まれる可能性が高い。
トップハンデだが、今回はシャドウゲイトのデキがいい。もともとポン駆けはOK。少し時計のかかる馬場も望むところ。この馬も7月の七夕賞に出走していて7着だが、当時はちょっとスパートが遅れたうえ、4コーナーで外に弾かれる不利があった。
全10回の連対記録がすべて1番人気ではない「伏兵」の典型アルコセニョーラは、こと福島では決して軽視してはいけない平坦巧者。計5回もこの福島コースで連対記録がある。非力ではなくこの福島なら馬場コンディションは問わない。
大穴はトーセンクラウン。この馬、毎年決まって寒くなると調子を上げてくる。前回は18着とはいえ、あまり合っているとはいえない1600mを1分34秒3(自己最高タイムと同じ)で、差は1.0秒しかなかった。組み合わせに加えたい。