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有力2歳馬診断(牡馬編)

  • 2009年11月30日(月) 15時00分
 そろそろ2歳馬の有力馬が大分出てきました。今年はレベルが高く、良い馬がかなり出てきているように感じます。その中でも有力な馬たちについての見解を述べておきたいと思います。

 今回は牡馬編ということで。

ヴィクトワールピサ(父ネオユニヴァース)
 初戦で見たときにはそれほど思いませんでしたが、2戦目のパドックに出てきた時はその良化ぶりに驚かされました。腹袋がドッシリとしましたし、トモや肩周りの筋肉もグンと張りを増しました。

 先週の京都2歳Sでは少頭数ながら素質馬が揃っていましたが、それらを問題にしない完勝ぶり。正に今からダービーを意識させる器です。

ローズキングダム(父キングカメハメハ)
 初戦で見たときはあまり良いとは思いませんでしたが、レースセンスは抜群でした。

 東スポ杯ではトーセンファントムに一旦交わされながらも差し返す根性を見せたように、勝負強さが光ります。

 あまり長い距離はどうかと思いますが、マイル〜2000mくらいの距離ではかなりのポテンシャルを感じます。

エイシンアポロン(父ジャイアンツコーズウェイ)
 既に5戦も使われていますが、まだまだ良くなっていく馬です。前走は差し切りましたが、本質的には先行して粘りこむ競馬の方が合っているタイプ。朝日杯や皐月賞で有力な一頭でしょう。

トーセンファントム(父ネオユニヴァース)
 かなりの能力を秘めていますし、松田国厩舎のハードトレーニングにも耐えられそうな体の強さも感じます。内国産馬でこのようなタイプは久しぶりに見ますね。

 気性面が心配されがちですが、前走の東スポ杯のパドックでは入れ込んでいなかったですし、レースでも何とか折り合いがついていました。その前走は反応が良過ぎて一気に脚を使った分差し返されましたが、あれでこの馬の特徴がはっきりしたと思います。

 関西圏では新馬戦以来見ていないので、こっちに帰ってきての成長振りが楽しみな一頭です。距離はダービーくらいまでは保ちそうです。

セイルラージ(父アグネスタキオン)
 先々週の新馬戦で2着に敗れましたが、その馬体やレース振りにはかなりの素質を感じます。ちなみにその前走はまだ余裕残しの体でしたが、ラスト100mの伸びは尋常じゃないものを感じました。
マイル前後の距離ならGIレベルまでいける馬だと思います。

ダノンパッション(父アグネスタキオン)
 ちょっと硬さがあるのと、出遅れ癖があるのが難点ですが、馬体はなかなか良いものを持っています。ただ、一線級相手に通用するのはマイル辺りまでかなという見解です。

ダノンシャンティ(父フジキセキ)
 マズマズの馬です。鞍上の意のままに仕掛けられるのもこの馬の特徴です。初戦は徐々に道中で溜めて、直線に向いても一気にではなく徐々にエンジンを掛け、残り1ハロンで仕掛けられると後続を突き放した内容はかなりのセンスを感じさせました。それほどの大物感はありませんが、それなりに重賞戦線で活躍できる馬だと思います。

 あと、先週勝ったエクセルサス(父スペシャルウィーク)なんかも良い馬でした。叩いてからかと思っていたら、初戦から強い内容で勝ちました。2000mくらいの距離なら良いところまでいけるのではないかと思います。

 こんな感じなのですが、要するにどれが強いの?という話になると、ダービーとしてはヴィクトワールピサ、トーセンファントム、皐月賞ではエイシンアポロンが面白いんじゃないかと思います。
マイルカップならセイルラージとか伸びていけば面白そうですね。

 ちなみに骨折しているリルダヴァルはヴィクトワールピサと比べても遜色ない素材。復活してくれば楽しみな対決になりそうです。

 次の回には牝馬の有力どころについて書きたいと思います。



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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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